国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   Let   あとえ

 庭は原始社会では、集団全体の広場だった。しかし、歴史が進み、階級制度があらわれるにつれ権力者占有の庭が出現し、だんだん公共性を失っていった。日本の庭園が封建的であるのと反対に、はやくから近代化した西洋では、貴族の豪壮な庭園を解放し、公園として共同の庭を設備していた。これからの庭は、公共的であると同時に、プライヴェートであり、運動的であり、休息的、しかもきわめて芸術的であるべきだ。
公園は、見るだけのものでなく、共同の広場として使えるようなものにするべきだ。
その方法として第一に、何のために公園があるのかという目的を考えることだ。現在は、本来の目的を忘れて使っているものが少なくない。私が小学生の時に、バトル鉛筆というものがはやった。バトル鉛筆は、その名のごとく鉛筆を転がして相手と戦うものである。その鉛筆を使ってしまうと、鉛筆を削った時に鉛筆に書かれた文字が一緒に削れてしまい、バトルができなくなってしまうので、みんなバトル鉛筆を使うことを嫌がり、本来の鉛筆の役割は果たされなかった。そして、みんなより強い鉛筆を求めて、次から次へと新しい鉛筆を買っていった。だから、未使用の鉛筆が大量になり、消費しきれなくなって、私も友達から何本かもらった。私は、こんな使い方をすると、資源の無駄遣いにもなるし、鉛筆が可愛そうだと思った。鉛筆だって、本来の使い方をしてもらい、感謝されながら逝きたいと思う。私は、鉛筆だけに限らず、公園も本来の目的を忘れずに運用していくべきだと思う。その方が、公園ももっともっと喜ぶと思うからだ。
第二には、実際に多くの人が公園を活用するという機会を作ることだ。1.3週の長文の歴史によれば、日本の庭園は原始社会では集団全体の広場であったのだが、平安期、室町期、徳川期と時代が進むにつれ、公共性を失っていったそうだ。昔から、「庭」は色々と制限があり、誰もが自由に使えるモノではなかった。最近でも、「動物禁止」とか「芝生に入ってはいけない」だとか色々規制がある。また、公園には小さい子供とかおじいちゃんおばあちゃんの姿しか見えず、若者は滅多に見ない。私は、公園が全ての人の共同の場であるためには、公園という場所に全ての人が楽しめるような機会を作らなければいけないと思う。それは、例えば、公園でフリーマーケットをやったり、広いスペースをとって動物とふれあうことができるようにしたりと色々ある。公園をたくさんの人の笑顔であふれる場所にするためにも、色々な人と意見を出し合い、自治体や町内会らと協力していくべきである。そして、何より私たち若者たちが「興味ない」とかと言い切らずに、一度公園に立ち寄ってみて公園のよさというものを肌で感じる事が大切である。魚心あれば水心ということわざがあるが、人心あれば公園心、人が公園を大切だと思い、必要だと思えば、公園だって、人を好きになってよりよい公園になってくれると私は思う。だから、みんな公園を訪れて、公園の良さを味わうべきだと思うのだ。
確かに、静かに見るだけの庭園というもののよさもある。しかし、公園は、公園自体の美しさを見る所ではなく、家族愛や友情などのすばらしさを感じる所だから、これからの庭園や公園は、生活の中で生きたものになることが要求されている。

   講評   kira

 由希子ちゃん、こんにちは。先日は急用でお電話が出来ずごめんなさいね。でも、ベテランの先生に代わりをお願いできました。ためになるお話が聞けたでしょう。
 さて「公園」と何の気なしに使うこの言葉、よくよく見ると「おおやけの園」なんだね。公共性のあるもの。日本で有名な史跡になってるようなものは「庭園」なんだね。「○○家史跡庭園」なんて感じです。公共性のあるものも必要だと思ったのか、あとからつくった公園は、日本の場合とってつけたような感じになっちゃいました。
 「スポーツ公園」「森林公園」「文化公園」「海浜公園」とテーマがついていたり、近所の公園にはいかにも小児専用の遊具と、老人のゲートボール場が半分ずつといった設計になっていたり。
 公園がその目的に沿ったものになれば、本来の美しさが発揮できますね。バトル鉛筆だって、握りやすさや書き味のなめらかさを追究したら美しい持ち味の鉛筆になります。奇をてらうとよくないよね。
 歴史実例は長文からたどって上手くまとめたね。日本の公園はどうして「きれいに眺めるもの」になったのでしょう? 使いながら愛でるという習慣がないのかなあ。そのあたり、日本と西欧と発想の違いがあるのかもしれないね。
 ことわざの加工、いい調子にひねりました。「公園は見るところではなく感じるところ」という名言もいいね。
          

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