創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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使ってほしい手ぶくろ こと座
「ああ、だめだ。すっぱいにおいがする。」
とうふに鼻を近づけながら、お母さんが顔をゆがめました。この間、アジアンショップでドイツに来てはじめてとうふを見つけたお母さんが、よろこんで買ってきたのでした。
「おじさん、す手ですくっていたからなあ。」
お母さんが、首を横にふりながらつぶやきました。私はそれを聞いて、
「原因はそれだ。」
と思いました。おじさんの手には、目にみえない微生物が、びっしりとついていたにちがいありません。もし、トイレに行った後、手をあらっていなかったと想うと、私はぞっとします。
私にも似た話でいつもあれっと思うことがあります。よく行く肉屋さんでのことです。ハムやソーセージを注文すると、店員さんが手ぶくろもしないで、直接、ハムやソーセージを手でつかんで、紙に包むのを見かけます。アメリカでは、みんな使い捨ての手ぶくろをしていました。食品に直接ふれるときには、必ず手ぶくろを使ってほしいです。
パストゥールは、生物の体の中にはたくさんの微生物がいて、物をくさらせる主役になっていることを発見しましたが、私は、外から入ってくる微生物も物がくさることに、何か関係があるのではないかと思いました。
講評 ao
こんにちは、らいらちゃん。
身近な微生物をよく見つけることができましたね。お豆腐(とうふ)は本来とても腐(くさ)りやすい食べ物です。きっと防腐剤(ぼうふざい)などを使っていなかったのでしょう。そういう意味ではいいお豆腐だったのかもしれませんね。食品が腐るいい例をらいらちゃんに見せてくれたわけですし。
パストゥールはものが腐るのを見て、ものが勝手に腐っていくのではなく、微生物という別の生き物が関与(かんよ)しているのだと考えたんですよね。目に見えない生き物の存在を断言(だんげん)するなんてすごいですよね。らいらちゃんは腐ったお豆腐を見て、微生物の存在を実感することができたかな?
せっかく見つけたお豆腐がだめになってしまったのはとても残念ですが、“とうふに鼻を近づけながらお母さんが顔をゆがめました”の描写(びょうしゃ)は臨場感(りんじょうかん)があってとてもいいです。お肉屋さんの例も加わって、話にふくらみが出ていますね。今度はおいしいお豆腐が食べられるといいですね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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