国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   意志   ルフィ

 英語の授業の際、外国人講師はなぜあのようにいつもにこやかに笑っているのだろうか。それは彼らが根っからの陽気な人たちだというわけではない。異民族が集うアメリカという国で安全に暮らすための彼らの意識的なコミュニケーションの手段だったのだ。つまり、英語において何よりも大切なのは伝えようとする意思、微笑むその姿勢なのだ。私も、この意見には共感でき、そのような生き方を目指していきたいと思っている。
 そのための方法として、相手に対して思いやりを持つというのがある。だが、これは有言無実に終わる可能性をたぶんに秘めており、また自己満足に過ぎないと呼ばれる典型的なパターンでもある。要は難しいということなのだが(笑)私が最近体験した中からひとつ例を挙げよう。どの学校にもいるだろう窓際族(この場合は通俗的な意味ではなく学生内で使われる狭義な方を指す)・・・といっても分かりにくいと思うので、補足をしておくとまぁ暗く他者との会話を好まず少し卓越した風がある人、となろうか。で、先日この人の消しゴムが落ちた。ちょうど私が取れる範囲にあったのでかがんで拾ってあげた。すると、彼は少し困ったような顔をしながら「ありがとう」といってそれを受け取った。これは、たとえ「ありがとう」という一言のやり取りだとしても、思いやりによってコミュニケーションが成功したひとつの例といえよう。だが、あわせて書いてあった通り彼は困った顔をしていた。妄想と一蹴されてしまえば仕方がないが、少し彼の心情を想像してみると、もしかしたら彼は自分の消しゴムを拾われたことを迷惑に思ったかもしれない。余計な親切の代償に苦手な会話をさせられて嫌だったかもしれない。ここで彼のために明記しておくが、これはあくまで私自身の想像に過ぎないということである。私は、そのような可能性があったと示唆しているにすぎないのだ。つまり、このような可能性がある限り思いやりはコミュニケーションの場を提供するとともに多少のリスクを背負っているといえよう。
 また、自身の伝えようとする意思を育むために幼少から積極的にコミュニケーションをさせる(もしくはする)という方法もある。これを説明するために、少しレーニンの伝記を紐解こう。レーニンは、ご存知の通りロシア革命を成功させた人物である。先駆者、もしくは指導者というものが大抵そうであるように、彼も演説のうまい人間であった。そして演説のうまい人というのは人とのコミュニケーション能力に長けているということを、まず抑えておこう。さて、いよいよ本題に入るが、彼は今で言う小学生時代、いわゆるクラスの人気者だったそうだ。言い換えるのならば積極的にコミュニケーションを図っていたのだ。恐縮ながら表現に許しを得られるのならば、私の言うことの証人、とでもなろうか。幼少のころからコミュニケーションを積極的に奨励するといったことの。
 確かに、自分を殺し、他者の中で自らを生かすといった生き方も歓迎はされるだろう。しかし、「トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである。」という名言の通りそうした人間は属す共同体の中でしか生きることができない。トランプがウノに話しかけることがないようにたとえ似ているとしても完全にそのような人にいったんなるともうほかの集団になることはおろかコミュニケーションを図ることすら難しくなってしまう。ならばどうすればよいか。自明の理ではあるが、己の意思を持つことが大切に思える。ここで重要なのが、その「意志」が独りよがりのものではいけないということだ。別の表現を用いるのならば、様々な見聞、知識、経験、そして多くの他者の目というものを基盤として成り立っているものでなければならない、ということになる。そのために大切なのが、先ほどから散々言ってきたコミュニケーションをしようとする意志および能力なのである。私は、前述したことを肝に銘じ、よりよい意志を持つべくいっそう様々な人とコミュニケーションを図っていきたいと思う。

   講評   kira


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