国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   笑顔が人を救う!   しっぽ

 外国人はいつもにこにこ笑っている。通りすがりの人にも笑顔で挨拶する。日本ではとても考えられない文化である。彼らは自然と笑顔が出てくるのではなく、意識的に笑顔を作っている。それは、理解不能な他者と共存していく手段として使われていた。日本人はどこか他人と一線引いて接しているが、笑顔でその境界を無くしていけたらいいと思う。(生き方)
 まず、その第一の方法に、相手を思いやるということだ。私には悩み事がたくさんある。その悩みを誰かに打ち明けたことはなかった。みんなそれぞれ自分の悩みでいっぱいだから、私の悩みまで背負って苦しくなって欲しくなかったからだ。ある時、部活でいざこざがあって、「もう退部しようかなぁ・・・・・・」と考えていると、仲の良い友達が私のところへ来た。友達はずっと楽しい話をしていたが、私は部活のことで頭がいっぱいで、その子の話も右から左だった。友達が一通り喋り終えたあと、ようやく私の異常に気付いた。「どうしたの」と聞かれ、その場の雰囲気が悪くなるのではないかと思ったが、我慢できずに話してしまった。彼女は初め気の毒そうに聞いていたが、すぐにいつも通りにこにこ笑い出した。「まぁ私も部活で嫌なことされたりするけどサ、退部すると逃げるみたいで嫌だから頑張ってるよ。だからもうちょっと頑張ってみたら?」話を聞いてもらって、同情されて、さらに慰められたりしたら、私は完全に悲劇のヒロインになってしまっていただろう。笑顔で誰かを救えるのだとしたら、それはとても素敵なことだと思った。
 また、第二の方法に、小さい頃から人とコミュニケーションをとるということだ。ヘレン・ケラーは目、耳、が不自由な上に、話すことができないという三重障害を抱えていた。その障害のため、全てのものに愛着が湧かず、気に入らないことがあると人形や家具を壊した。ところがある日、ヘレンの両親が彼女にサリバン先生という家庭教師をつける。サリバン先生は、まずナイフとフォークを使って食事をすることから教えていった。ヘレンは初めは自分の好きに行動できないので、暴れ回り、サリバン先生を困らせた。そのうち、サリバン先生はヘレンに単語を教え、ヘレンは物の一つひとつに名前があることを知った。同時に、物を大切にできるようになった。それから、笑うことが多くなり、家族や先生との絆も深めていったという。もし、ヘレンの両親がサリバン先生を家庭教師に呼ばなかったらどうなっていただろう。ヘレンは何も学ばず、世界を知らずに一生を終えていたかもしれない。(伝記)
 確かに、四六時中にこにこしているわけにはいかないし、笑顔で全てが解決されるわけでもない。しかし、目の前に悲しんでいる人がいるとき、私たちは何をしてあげられるだろう。事情もよくわかっていないのに、無責任な発言で慰めては、余計に傷が深くなるだけである。その人が抱えている問題がどれだけ深刻なものかはわからないが、とにかくくよくよしないで前へ進もう、と笑顔で元気づけてあげるのが最も有効だ。「大切なのは、健康らしい外見ではなく、健康自身である」という名言があるように、自分が駄目になりそうなとき、本当に欲しいのは挨拶がわりの同情の言葉ではなく、誰かの心からの笑顔だと思う。

   講評   jun

<第一段落>
 長文の内容を簡潔にまとめ、自分の意見を導くことができました。
<第二段落>
 悩みを誰かに打ち明けたことがなかったとは志帆ちゃんらしいなあ。でも、ふとしたことから友達に悩みを打ち明けることになり、その友達の笑顔に救われたとはいい話ですね。同情するばかりが思いやりではないのですね。
<第三段落>
 ヘレン・ケラーの伝記実例をくわしく挙げたところがいいですよ。たぶん、小学生のころに読んだ伝記だと思いますが、よく覚えていましたね。
<第四段落>
 反対意見への理解を示し、ぴったりの名言を引用してまとめることができました。最後の自作名言は、印象的ですばらしいです。これは意識して入れたのかな?

   

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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