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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   旅に出よう   はるる

 人は常に同じ状況下で生活していると、新しい物を求めたくなる。故にその日特別のなにか、というものは人の心を躍らせるせるものだ。旅もその特別なものの一つであり、その中には必ずと言って良い程新しい発見がある。そして旅は人を成長させることもある。良くテレビでやっている旅番組を見て自分が本当に旅へ行ったのだと思う人もいるが、それは本物の旅ではない。なぜならば、いくら綺麗な景色や人との触れ合いを見たとしても画面ごしではあきらかに欠落するものがあるからだ。私は自ら積極的に体を動かし、新しいものを求めようとする一種の情熱を持つべきだと思う。
 そのための第一の方法は、自分の五感をいつ何時でも研ぎ澄ませることである。今私たちが生活している空間は一見したら不変なものかもしれない。しかし、それは単に自分の感性がそれらを感じずに眠っているからだということも考えられる。例えば、朝学校や会社へ向かう時、私たちは何を感じて歩いているだろう。何人の人が朝焼けや青空に浮かび上がった白い月をみて驚嘆しているだろうか。もともと私たちの周囲には、心を振るわせる何かがあるはずなのである。けれども、残念なことにそれらは存在していても感じることができなければその人にとっては無いものと同じになってしまうのだ。それはあまりに残念で悲しむべきことだ。もしそのまだ気付かない感動に触れることができたのならば、きっと新しい世界がその先に見えるのではないかと思う。
 第二の方法は、とりあえず行動してみることである。現代では子供、大人も室内に縛り付けられたように見える。毎日同じレールの上を走り、終点の駅まで帰るだけの生活はどんな人にとっても幸せだとは言えないだろう。そういった生活をおくっていると誰もが元から持っていた感性もどんどん衰退していってしまう。歴史を振り返ってみても、多くの偉人達は行動家だったように思われる。おそらくその原動力はそのものを知りたい、見たいとする情熱からくるのであろう。ファーブル昆虫記で有名なファーブルも毎日のように昆虫を追いかけていたそうだ。(歴史実例)井の中の人になってはいけない。(ことわざ)感情を素早く反映することができる体を持つとそれは人間の精神に多大なるものを与える。
 確かに自分の頭の中で良く推敲することも大切だが、その材料はやはり外の世界からもたらせるものだと思う。人間は動物の中でも感情の起伏が激しいし、多様なものを感じる心を持っている。今は眠ってしまっている情熱や好奇心もまず自分から動いて色々なものを感じようとすれば、おのずと復活してくるものだと思う。まずは旅に出で見よう。テレビの旅番組を見てまるで旅をしたかのような気分を得るためではない。そんなに遠い場所でなくてもいいのだ。ちょっと歩く距離にある公園でもいい。(書き出しの結び)始めは自分の身近にあるものから新しい発見をしてみるべきなのだ。きっとそのうちもっと知りたくなって足が自然と動くはずだろう。

   講評   sugi

 大変そうだったけれど、書きあがったものを読んで一安心。とてもうまくまとまっています。進級テストだったので、どうしても1200字書かなくてはならず、かなりキツかったね。苦労して勝ち取った合格……本当におめでとう♪
 決められた字数に合わせて書くというのは、実は大事なことです。試験のときはもちろん(必ず○字以内と書いてあるものね。)、社会に出てからも決まった字数の中で表現する場面に出くわすことがあるでしょう。今回の作文テストも、はるるさんにとっていい勉強になったことと思います。
 二つの方法は、ちょっと納得がいかない様子だったけれど(笑)、しっかりした裏づけが書けているし問題なしです。ファーブルの歴史実例もバッチリ決まっているね。また、「とにかくやってみる」という姿勢だったことわざの加工も、非常にうまくはまっています。「井の中の人」と、カギカッコで強調したほうが良さそうですね。
 すべての項目に挑戦し、これだけまとまりよく仕上げたことは、自信を持っていいですよ。一作ごとに力をつけているはるるさん、次作も期待していますね。

「やはり外の世界からもたらせるもの」 → 「やはり外の世界からもたらされるもの」

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