国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   一体化   ルフィ

 大相撲の観客席に行くと、見物客は皆弁当を食べたり喋りあったりかなり騒いでいることが分かる。それと同じような状況が、1700年ごろの演奏会でも見られた。だが、現代の演奏会では、照明を落とすことによって「見る人」と「見られる人」の区別がはっきりとつくようになってしまった。私は、このような現状を寂しく思う。そこで、もしこれから何かを企画するようなことがあったとき、共にそれを成功させるべく対象者を参加させていきたいと思う。少し分かりにくいかもしれないので、具体的な方法および例を挙げながら説明していきたい。
 実に簡単な例を挙げよう。劇中に、観客が舞台に上ってきて一緒に踊る。そのようなことをやりたい、といっているのだ。しかし、仮にもしこのようなことをやるとなると、まず混乱は避けられないだろう。まさか突然舞台に観客が出てきても彼らを無視して冷静に劇を続けられるのならば別だが(笑)ならばなぜわざわざ混乱させるのだ、という声も当然上がってくると思うので、ひとつ私の体験したことを載せておこう。昔、生徒会でベルマークを集め何かを買おうという企画が持ち上がった。私は生徒会長だったので、この企画の中心的存在であった。そこで、全校生徒にアンケートとなると集計等様々な手間がかかるので、初めは内輪で決めてしまおうという意見が多数であった。しかし、ある役員が、「私たちの独断で決めていいのだろうか」と発言したがためにそのアンケートを決行することとなった。無論かなりの混乱があった。中には、「無茶を言うな」と叫びだしたくなるようなものもかなりあった(体育館の冷暖房、照明付き校庭、他多数)だが、このアンケートによって皆納得できるものを注文できたと思う。多少極端な例ではあるが、このような方法も存在するとだけ言っておこう。
 さて、このような企画主催者と対象者の一体化を進める上でトップに立つ人間に求められる最も大切な要素がある。それは、決して自分ひとりで物事を決めない、ということだ。もし、独断がまかり通るようになるとどうなるか。一番分かりやすいのが、ヒットラーのようになる、という表現だと思う。アドルフ・ヒットラーは第二次世界大戦前、ナチスという政党によってドイツを支配した独裁者である。彼は、独裁者、と言う言葉が表すとおり自分ひとりで国の指針を決めていたのであろう。その結果が、敗戦というわけだ。もし彼が、国民の意思を聞き、反映できるという客観性を持ち合わせていたのならば戦争もなかったかもしれない。
 確かに、企画側と対象者がごっちゃになるとそれはもう企画というものを超えてしまうので境界線はある程度は必要だ。だが、「トムソーヤの冒険」などの著書で有名なマーク・トウエーンは本の中で次のように書いている。「何で別々のさらに分けて料理を出すんだろう。全部ひとつのなべにぶちまければ、それぞれのうまみが引き出されておいしくなるのに。」料理を企画に置き換えていただけば、私の解説は要らないであろう。ただ、ここで特筆しておきたいのは、「過ぎたるは及ばざるがごとし」という点である。顕著な例として、成人式が挙げられる。壇上でしゃべっている人がいるのに、成人たちは携帯をいじったり、隣同士で話していたりとまったく別のことをしている。これは、企画の中で自分を出しているのではなく、企画を無視して勝手なことをしているに過ぎない。この程度のことはわざわざ書かなくても分かっていて欲しいものである。もしかしたら、今我々に求められているのは健全な常識力と良心なのかもしれない。

   講評   kira


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