創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   大人になるということ   はなこ

 現代はアイデンティティ不定の時代といわれている。私はなにものか。私は何をして生きていけばよいのか。どうすれば自分らしさを発見できるのか。これらの問いは青年期につきものだが、最近では、青年期に限らず、およそライフステージのどこにおいても、このような問いにつきまとわれることが多い。近代社会は、前時代の共同性を解体させ、一人の個人がある具体的な共同体に属することの内的な意味を希薄化させた。それが、私たちのアイデンティティ不定の大きな要因として関係している。それは同時に、私たちの社会において「大人である」とか「大人になる」とかいうことが、何を指すのかがはっきりしないことをも意味する。僕はいつまでも子供でいずに、早く大人になりたいと思う。
 そのための第一の方法は、実際の社会の活動などを身をもって体験することだと思う。僕は、中学校一年生のときに、アシナガ募金活動をした。意外にも入れてくれる人は少なく、ある人が一気に五千円も入れてくれたときには、自分に入ってくるわけではないのになんとなく自分が仕事をしたような気持ちになって嬉しかったことを覚えている。その後の夏休みには、お年寄りの方々の施設に行き、介護活動をした。そのときは、とても緊張していたのだが、お年寄りの方々が何度もお礼を言ってくれてとてもうれしかった。このようなことを体験できたのはとても貴重だったと思う。
 第二の方法は、社会はいつまでも若者を子ども扱いせず、大人と同じように扱うことだ。戦国時代は、僕と同じくらいの歳のころに元服をして大人になり、戦いに先頭に立ち参加していたらしい。織田信長もそのくらいのときから軍団を指導していたからあんなに強い大名になることが出来たのだと思う。(伝記)現在の日本では最低でも中学を卒業しないと仕事をすることはできない。しかもほとんどのところは18歳以上でないと労働力として扱ってくれない。この前アメリカでは13歳のサッカー少年がプロのチームと契約をした。このようなことをやれば、プロの練習や試 合に早いうちから慣れることが出来る上に、同年代の人がその人を目標としてがんばるのでレベルアップにもなると思う。このような自立を促す社会の雰囲気は大切だと思う。
 確かにピーターパンのようにいつまで経っても子供のままで遊んでいられることはとても楽しいし大切なことだと思う。しかし「経験は、最良の教師である。」という名言があるようにいろいろな体験をすることが一番大切なので、いつまでも子供でいずに、早く大人になることが大切だと思う。

   講評   nara

 おや、派手に文字化けしてしまったね。機種依存文字か何か使ったのかな。確認しておいてね。
 長文の最後の文章が興味深い。「段階的に大人になる」ということはどういうことか、考えてみるといいね。第二方法の段落に「自立を促す社会」とあるけれど、「段階的」ということは、その途中にあるものはあくまでも途中ということで大人ではないということだ。この「段階的」というとらえ方を、自分の頭で整理しておくといい。

 さて、日本では、チビッコアイドルがテレビを埋め尽していた時期もあったね。プロ契約をした13歳のサッカー少年と、テレビのチビッコアイドルとはどこが、どうちがうのだろう? 後者は「子供であることを売りにしている」=「子どもは特別な存在」ということではないだろうか。
 この長文も含めて、とても大きな、根本的な問題がある。それは「大人って何?」ということ。「大人とは(〜ではなく)……である。」と自分で定義づけしてみるといい。ここがはっきりしていないと「大人になろう」「大人になりたい」ということも、曖昧になりかねないからね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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