創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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素晴らしい雑草 ビーバー
夏のある日の塾の帰り、友達といっしょに西公園の隣にある空き地(?)で少し遊んだ。その空き地は、雑草が地面を埋め尽くすほどたくさん生えていて、泥岩などの石もたくさん落ちていた。春になればてんとう虫がアブラムシを追っかけて捕まえ、食べているのを観察する楽しみができ、夏になれば蚊に血を吸わせて破裂するのを見たり、その蚊を飛ばして蚊にとって動物の血がどれだけ重いのか見ることができるという楽しみもできた。また、いつでも石を砕いたり観察したりして気分転換をすることができた。しかし、秋になって、その空き地にモデルルームが建設されてしまい、遊ぶことができなくなってしまった。モデルルームが建つことによって僕は一つの楽しみを奪われたのだった。確かにモデルルームはきれいと言えばきれいなのだが、僕にとってはどう考えても「単なるきれいで大きいだけの建築物」といったようなものにしか見えなかった。
もう一つ、似た話がある。僕が低学年の頃、七曲のバス停の裏の山にマンションをつくることが決定した。そのマンションは、地下室がついているマンションだった。そんなマンションが作られると、住む人が引っ越さなくなって、その土地にへばりついて撤退させることができなくなる。いまでは近くに[マンション建設反対!]と印刷された旗みたいなものが出ていて、反対運動が盛んになっていることがわかった。僕も心の中で反対している。理由は、昔建ったマンションが富士山を隠してしまい僕の家から富士山が見えなくなってしまったことと同じように、今度山にマンションが建つと丹沢山までもが見えなくなってしまうからだ。そうなると、近所にある山しか見ることができなくなり、余計に味気なく感じてしまう。ほかにも理由はありそうだけれど、僕は近所に住んでいる人たちの気持ちが少し分かるような気がする。
雑草とは時と場所によってイメージが変わって行く、厄介で気まぐれな美点のない植物である。しかし「一寸の虫にも五分の魂」ということわざに表されるように、陰で一生懸命に生きることの大切さを、身をもって教えてくれる、人間にとってとても良い存在であると思う。「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである」と言われるように、ただの植物ではなく、強く立派な力をもつ植物である。僕も、生命力の強い「雑草」に学んで生きて行きたいと思う。
講評 jun
語彙の豊富なところがビーバー君の作品のいいところだね。
3月もさらに森リンの高得点を目指してがんばっていこう!
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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