国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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    リンゴはいらんかね?   キティ

リンゴはいらんかね?

 欧米のりンゴは小玉でも外観が悪くても、味がよければよしとするポリシーで今日に至っている。それに対し、日本の場合は、病気見舞いのぜいたく品として出発した。料理を目でも食べることが身についている日本人にとって、より美しい果物を食べたいというのは国民性といえるのだろう。この日本の国民性について、ぴったりの例がある。それは政治家の古賀潤一郎の学歴詐称事件だ。古賀議員はアメリカのペパーダイン大学を卒業し、テニス大会で優勝したとうそをついた。このようなうそをついてまで、自分の外見を良く見せかけようとする。案外日本には世界に比べてこのような人が多くいるかもしれない。なぜ必ず分かるうそをついてまで、エリートに見せかけようとしたのだろう。無理にリンゴを赤くしても味は同じなのだ。
 オーストリアのリンゴはあまりきれいではないがとても美味しい。リンゴを作る時、オーストリアと日本は大きく異なる点がある。日本では一つ一つのリンゴを紙袋に入れているが、私の友達のリンゴ農園では自然に熟すまで放りっぱなしだ。もちろん紙袋などはつけたりしない。遊びに行った時、その自然の中でできたリンゴを一つもらった。そのリンゴは直接日光にあたっているので、太陽の匂いがした。自然で熟したリンゴは、スーパーで売っている物よりもずっときれいな赤色をしている。

 日本とヨーロッパは物を売る時、お客様に対しての接し方が違う。日本ではお客様は神様です、という考えがしみついている。こちらでは正反対だ。たとえばイタリアでは、客を見たら泥棒と思え、ということわざまである。イタリアの銀行では、出入り口は一箇所で、せまく、二重ドアになっている。最初のドアは一枚ドアだが、二番目のドアは回転ドアなのだ。銀行強盗に入っても、そこで御用というわけだ。
 ヨーロッパでは客と店側は同じ立場にたっている。このことから客に対して日本のようなサービスは必要ないと考えられているのだ。
 私は日本に住んでいないので、実は日本のリンゴは食べたことがない。オーストリアのリンゴは小さく、薄い赤色をしていている。少々皮がしなびていても、平気で売っている。しなびていたら、そこを切り取ったり、アップルパイにすればいいのだ。捨てる必要はない。私の祖母はいつも美味しいアップルパイを作ってくれる。少し工夫をすれば、まずそうなリンゴもあっという間に変身できるのだ。

 日本はリンゴを美しくするため、そして害虫に実を食われないよう実を紙袋で覆って育てている。私は害虫から実を守るため紙袋をつけることは良いと思う。しかし紙袋をとったら、日光を直接浴びることができ、より良いリンゴができると思う。どうすれば害虫に食われず、美しいリンゴができるか考えてみた。調べた話しによると、リンゴは四月〜五月の間に育ち、八月〜九月に収穫される。一番害虫がうろうろしている時期だ。このことから害虫がいない秋から冬の間にリンゴを育てればいいのだ。寒ければ寒いほどリンゴの色が赤くなり、春には真っ赤なリンゴが食べられる。一石二鳥というわけだ。・・・意外と害虫が入っているリンゴもカリッとして美味しいかもしれないけど。

   講評   yuu

見た目より中身が大事なものはたくさんあるはずです。でもなかなか作文の実例にしようと思うと、簡単には思いつかないですよね。マリアちゃんのたとえの発想は幅広く、自分で場面設定することに優れています!

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