低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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愛情のバランス たこ焼き
あなたは、愛情いっぱいに育っているだろうか?
愛情がないと子供はグレてしまうと人々は言う。「愛情」と言われると、あまりよくわからないと思う。人によって感じ方も違うので、どういうことが「愛情」というのか、また、どういう「愛情」が良いと言い切ることはできない。
哲学的に言うと、「愛情」のまず一は「自分を愛すること」である。「14歳からの哲学」(池田晶子著)には、「愛情」ということをこう記してある。
「いいかい、世の中には自分の嫌いな人、イヤな人がいる。でも、そういう人を嫌いだ、イヤだと思うその気持ちは、まさしくイヤなものじゃないか。自分にとってイヤなものじゃないか。自分にイヤなことはしないのが、自分を愛するということだ。自分を愛することからこそ、他人を嫌うことをしないんだ。そうじゃないか?」
哲学的に言うと、理解するのが大変になるので、他のことを例にしてみよう。
まず、電球を発明したエジソン。データによると、彼は学校を中退したが、母親の熱心な教育により育つことだ出来た。また、勝海舟は子供時代、犬に噛まれて死にそうになったことがあったが、父親の懸命な看病により助かることが出来た。
動物の親の子供に対する愛情でよく言われていることが、「子供にやらせること。」動物社会は、人間より自立が早いため、小さな頃から一人で自分のことをやらなくてはいけない。人間は、ここで甘やかしてわがままに育つケースが見られる。
わがままなケースに育ってしまう理由は、子供を大切にし過ぎてしまい、本人はそれを愛情と思っているのだが、実際はぜんぜん愛情ではないのである。こちらと正反対なものが、不良になることだ。こちらは、愛情が足りなくてなってしまうほうが多い。「愛情」にも、言葉で表す場合と態度で表す場合があると思うのだが、ノーマルな子供に育てるには、厳しさ半分やさしさ半分と言ったところだろうか。
つまり、一番大事なことは「躾」の仕方というようになる。家庭により、考え方や育て方、環境もちがうので、必ず同じ人間ができるということはありえない。私は、歯磨きの習慣や、姿勢等に対してはよく言われてきた。(笑)なので、確かに歯は今でもきれいである。(笑)お菓子を与えて、歯磨きの習慣を教える親と教えない親の子供の歯を見ると、歯磨きの躾がよくわかりそうだ。(笑)
あなたの親は、「愛情」をどのように考えているだろうか。
講評 nara
愛情とは何か? 本当に難しい問いかけだし、答えはこれと決められない。年齢や経験によって、自分の出した答えが変わることもありそうだ。だからこそ、「答えは何だろう?」と考え続けなくてはならないのだね。
できれば、せっかく引用した『14歳からの哲学』からの引用「愛の第1歩は自分を愛すること」ここを後半と絡めたいなぁ。この理屈から言えば、第1歩である「自分を愛すること」がしっかりとできていない場合、その次の歩みの方向性も異なってくるということになるね。愛情と思っていることが、実はずれていたということと何とかつなげられそうだよ。同様に「躾」とは何か? これも、たこ焼きさんなりに定義づけができるといいな。
最後のまとめがやや弱くなったね。一番大事な「躾」の仕方、たこ焼きさんはどうすればいいのだと思っているのかな。さまざまな環境や考え方があることを踏まえた上で、「ここをはずすな」というところを示したい。それがないと、「人それぞれで違うから、何とも言えないねぇ。」で終わりかねないものね。
「こちらと正反対なものが、不良になることだ。こちらは、愛情が足りなくてなってしまうほうが多い。」
→ 「こちら」がどこを指し示しているかわかりにくくないかな?
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