創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   沖縄の中の沖縄   れもん

 「えっ、なんでこんなに木があるの。」
私たちは空港から出た瞬間に横浜との違いを感じた。
 私たちは沖縄に行く前にも総合Ⅰの授業で、グループごとに分かれて、沖縄について調べ、、発表をしていた。その発表を聞いているときも、「本当に同じ日本なのだろうか。」と思うほどびっくりしたが、現地に着くと、その何倍もの驚きがあった。まず違うのは自然だ。道路にもたくさんの木が植えてあり、横浜の木の量とは全く違った。海も、まるで、沖縄の人の心をそのまま表したような透き通ったエメラルドグリーンだった。次はお墓だ。沖縄のお墓は本土のお墓のような石を乗せてあるだけではなく、なんと、その奥に犬小屋よりも少し大きな家の形をしたものがあるのだ。それは、お盆のときなど、親戚同士がお墓に集まるときのためだ、とガイドさんから聞いた。沖縄の人は亡くなってからもっと良いところに行けるという考えをもっていて、ご先祖様をとても大切にするそうだ。さらに、言葉も違った。ガイドさんが私たちに話してくださるときは、標準語に少し訛りが入ったような感じなのだが、運転手さんとガイドさんが話しているのを聞くと、私には一体何のことを話しているのか全く分からなかった。沖縄では母音が「あ・い・う」までしかなく、「え・お」は「あ・い」になるそうだ。頭では分かっていても、実際に聞いてみると、頭が追いつかない。また、名字も本土の方とは違い、「知念」「城山」「金城」「新垣」などといった、本土ではあまりないような名字が多いそうだ。
 そして何より、横浜と沖縄との一番の大きな違いは、沖縄の歩んできた歴史と人の温かさだ。忘れてはならないのは、戦争という傷だ。私たちは、ひめゆりの塔を見学したあと、実際にそのひめゆり学徒隊で活動をしていた宮城先生からお話を聞いた。私は、戦争はいけないことだとは分かっていたが、実際は全く分かっていなかったことに気付かされた。実際に体験された方からお話を聞くと、私が想像していた百倍以上の残酷さだった。なぜ人間にとってこれっぽちも良いことのない戦争というものがこの世の中にあるのだろうと思わずにはいられなかった。今もたくさんの米軍基地があった。その米軍基地を見て、沖縄の中に基地があるのではなくて、基地の中に沖縄があると言った人がいるという。まさにそのとおりだ。しかし、沖縄の人にはその戦争を乗り越えた温かさがあった。助け合うということをとても大切にしていて、他人は他人といった考えはなく、私たちにもとても優しくしてくださった。最近、沖縄にできたモノレール、「ゆいレール」という名前の由来は「ゆいまーる」つまり、「助け合い」という意味からきているそうだ。
 沖縄は自分たちの文化をとても大切にしているところだ。あらゆる所が便利さを求め、自分たちの特徴、文化を捨てていく中で、沖縄はまだとてもたくさんの沖縄に満ちあふれている。

   講評   nara

長文感想文は、清書でぐっと字数を減らしやすいけれど、こういうエッセイ風の文章は短くするのがむずかしいね。きっと、「どこも削りたくない!」と思っただろうな。
 沖縄の歴史を、もう少しさかのぼってみて、「琉球」が日本に組みこまれたときのことなども調べてみると、おもしろいと思うよ。

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