国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   親の背中   すみすみ

 人間が本質的な問題に気づくためには、様々なことが必要である。なかでも、家庭内での愛情に満ちたしつけと、学校での愛情のある教育が大事である。親には、「これだけ世話をしているんだ」という思いもあるが、それは本当の愛情を与えていることとイコールでは結ばれない。経済的に貧しくとも、愛情のある家庭は幸福だ。そこから言い人間性が育つ。
 祖父や祖母の話を聞くと、今の家庭よりも礼儀や姿勢などの面でかなり厳しかったようだ。食事の時にはずっと正座して、背筋をピンとのばしていなければすぐに竹の物差しが背中にとんできたそうだ。もちろん家の手伝いもする。言われなくても自然に手伝う空気が昔はあったようだ。
 今、渋谷などの繁華街に夜中にたむろす若者が問題になっている。そのほとんどの少年少女が、「どうせ親は心配してないから大丈夫」とか「渋谷の方が安心する」というようなことを言っていたというデータがある。なかには、カラオケボックスや24時間営業のファミレス・ファストフード店などで夜を明かすひともいるようだ。少年少女の殺人や恐喝、強盗など様々な犯罪も増えてきている気がする。そのようなことが起こるきっかけには、家庭の問題が少なからずあると思う。
 今の親は、子供が起こしたことに対する責任をとろうとしていないと思う。電車で子供がジュースをこぼしても知らん顔で周りに謝りもしなければこぼれたところを拭きもしないで、平然と出て行く。学校で問題が起こるとすぐに学校の責任にする。担任の監視が甘かったせいだなどといちゃもんをつけて、自分の子供の落ち度をいっさい見ようとしない。これでは、子供は自分が悪いことをしたのかさえ判然としなくなるだろう。「親が自分のせいで人に謝っている」という姿を見れば、自然に罪悪感も生まれ、そこから責任感も生まれてくるだろう。そういった、いわば「親の後ろ姿」がなかなか見られなくなってきている今、子供ばかりを攻めるわけにはいかないと思う。その子供を育てたのは親なのだから。
 確かに親は「一生懸命やっているんだ」と思っているだろう。でも、もう少し子供と向き合う時間を大事にすれば良いのではないだろうか。

   講評   kamo

いい題名だね。さすがです。うまい。
まずは要約。当然のようにしっかりできているけれど、これも日ごろの自習の賜物だよね。今回も、よくできました。
いろいろといい題材も見つけたね。現在の社会状況と、おじいさんやおばあさんの時代とを比べると、やはり違いは明らかだ。よく言われるように「時代が違う」し、「社会の問題」でもあるけれど、何よりもまず、ひとつひとつの「家庭の問題」だよね。
一人一人の親が自分の子どもに対してしっかり責任を持てば、このような問題は起こらないはずだ。その、「今の親」の無責任ぶりについても、わかりやすく例を挙げて説明できた。大変説得力があります。題名にもつながる本題の部分で、まさに手本となるべき親の姿が……ということだよね。
結びもいい形で決まっています。名言を入れてみたらどうだろう。ちょっとかっこよすぎるかもしれないね^^;
自分の家のことを書くのは、ちょっと照れたかな? 良い例としてのいい話が書けそうだと思ったのだけれど。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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