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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   思い出の中の自然   みかん

 一年前まで、私の家のとなりは、広い空き地だった。私は幼稚園の年長のときに、今の住所に引っ越してきた。その時は、まだその空き地は、造成された赤土のさら地だった。でも、それから半年くらいの間に、みるみる草が生えていった。私の家の二階から見ると、その空き地は、まるでジャングルを小さく縮めたような感じだった。その小さいジャングルには、草の小さい豆や、ヨモギ、ススキなどが生えていて、おままごとの材料になり、友達とよく遊んだ。時には、そこの草で落とし穴を作って、母をびっくりさせたこともあった。
 また、そこには、とてもたくさんの虫が住んでいた。五月頃になると、テントウムシのさなぎがへいにはりついていた。その数はとても多く、五百匹は、ゆうに超えていただろう。いつ見に行っても、へいのどこかで必ずさなぎからテントウムシが出てくるところを見ることができた。その他に、カマキリやバッタ、トンボ、コオロギなどもいて、よく捕まえて遊んだ。今はもう、そこには家が建っていて、その虫たちや草花には会えないが、楽しかった思い出や、その楽しみを与えてくれた空き地は、今でも頭の中にはっきりと残っている。
 このように、雑草は私たちに楽しみを与えてくれる。しかし、雑草が生えていると不便なところもある。私の通学路には、田んぼの中を通る、幅五十センチくらいのあぜ道のところがある。そこには、雑草がたくさん生えているので、歩く場所が狭く歩きにくい。雨の日は草に水滴がつくので、その道を歩いたら、足がびしょぬれになってしまう。だから、月に一回くらいずつ、その道を通学路として通る子とそのお母さんたちで草抜きをしている。
 実は、三年くらい前に、私の家の前の道がほそうし直された。それまでは土がところどころあったのに、今では完全にアスファルトになった。私は、もう雑草は生えてこないかなぁと思ったが、雑草は、アスファルトをおしのけて生えてきた。その草は、とてもかわいいクローバーだった。人は、不必要な草はほとんどの場合ぬいてしまう。でも、私はそのクローバーをぬかなかった。だから今でもちゃんと生えている。私は、通学路のように、生えていたら困る雑草はぬくが、困らない場合はぬかないようにしようと思った。そうしたら、思い出の空き地のような場所がどこかにできて、今はもうどこかに消えた虫たちがもどってくるかもしれないから。
 
 

   講評   mika


 2月の清書です。元気いっぱい遊びながら、豊かな自然から多くのことを吸収している仁美ちゃん。その様子が、とてもよく描かれた作文です。こんな風に自然が私達に与えてくれるものは、人間が作ったおもちゃとはまた違う、すばらしさをもっているのですね。
 伸びすぎると大変な雑草ですが(苦笑)、作文の中には、雑草の生命力のほほえましさを感じるエピソードも書かれています。
 なかなかの力作です! もし時間があったら、作文用紙に清書して、小学生新聞などに投稿してみましょう。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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