国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   量より制御   ピエッパ

 第二次世界大戦後、日本はモノが不足していた。食べ物もない、住まいもない、衣服もない・・・。こんな状況のため日本は量がたくさん必要だった。しかし現在、日本は量よりも制御が問題になっている。大量生産・大量消費のためゴミが増えてしまったのだ。しかし、今の社会はこの制御の重要性にあまり気付いておらず、それどころか大量生産は増え続けている。ではなぜ、このように量を求めるのだろうか。
 その原因として、量がなかった時代からそれほど時がたっていないからだと思う。昔といっても、第二次世界大戦が終わったのは60年程前。ちょうど僕の祖父母が子供の時である。その時十分に食べられなかったためか、祖父母と一緒に食事をする時は
「これで足りるか?たくさん食べや。」
などと量を勧めてくる。この言葉を耳にして子供、そして僕たちにあたる孫が育ったため、この精神を排除するのは難しいのだ。
 もう一つの原因として、制御のやり方をあまり理解していないからだと思う。今まで述べてきたように、制御の研究はあまり進んでいない。未だに、どうすれば制御できるかというのを模索している段階なのである。そしてもしこのまま量が増え続けるのなら、恐竜が巨大になりすぎため、自分の体を制御できずに滅びてしまったように、人間も滅びていってしまうかもしれない。そうならないためにも、真剣に制御について取組むべきだ。(自然科学実例)
 確かに、世界中を見ると食糧不足に悩んでいる国もある。しかし
「増え過ぎたるは猶及ばざるが如し」(ことわざの加工)
というように、多すぎるものは、不足しているものと同じくらいいけないことだ。だからこそ、足りないものを量で補うのではなく、多すぎるものをうまく利用していくべきだ。

   講評   huzi

 三月は、一週目から全項目に◎がついたね。構成のバランスもとてもよい。サッと読めて、なおかつ言いたいことが明確に伝わってくるよい作品です。 
 量から制御へと考え方を転換する必要性があるのが現代ですね。 しかしいまだに「たくさんあればよい」と、多くを求める姿勢から脱することができない。その【原因】として、モノ不足が長かったことと制御の難しさについて、具体例をあげながらうまく説明できたね。
 祖父母の世代の「もっとたくさん」、私にも経験があります。山盛りになった料理を出されて、「見ただけでおなかいっぱい」とはなかなか言えませんね(笑)。 しかし、制御について考えるのはそれよりさらに難しい。なぜなら、どうすることが十分なのかは、人によって価値観が違うからです。単に多すぎるものを抑えるというより、人間同士の利害関係をも制御しなければならないという点が難しいのですね。 食事の例もそうですが、環境問題を例に考えるとわかるでしょう。
 【自然科学実例】は、スケールの大きい例を違和感なく取り入れることができました。
 【ことわざの加工】、ぴったりポイントをついてきたね。過ぎたるは→増え過ぎたるは、簡単なようでなかなか思いつかない加工の仕方です。
 私たちは、足りないとあせる前に、すでにあるものを役立てていかなければならないのですね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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