国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日3224 今日3526 合計59086
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   昔ながらの小道   りんこ

私が市場へゆく道は、いかにも自然発生的な細いやさしい道だ。家と家との間になんとなく作られた人間のふみなれた道だ。そんな道が、今ではだんだんなくなってきている。ほとんど車の通らない昔ながらの通り道のようなものまで舗装されてしまったのだ。昔の道にはいろいろなものがあり、しゃれた石、虫の死がい、雑草の可燐な花、ラムネビンの破片、石炭のかけら、鳥の羽……。そんなものにいちいち心をとめながら、ゆっくりと子供は楽しみながら歩くのであった。もちろん舗装された道も場合にっては大切である。だが、一番道らしいのは、人間のくらしをあたたかに支え、いろいろなものを発見することのできるふみしめられた道である。(要約)
 自然は、まだ残っているのだろうか…。私の家の前には公園があったり、学校では竹やぶが広がっている。また、緑の多い公園だってある。しかし、まだまだ木や川などは残っているように見えて、どんどん自然は減っているのだ。家の前の公園では、夏の間せみがいっぱい鳴いたり、他の公園では、いろいろな虫(ムカデ、イモムシなど)が木から降ってくるのだ。学校の竹やぶは、竹がおおいかぶさっていて、いつ倒れるかちょっと怖い。また、緑の多い公園では自然と一緒に遊ぶことができる。そんな自然が、「あってよい」と思う点をいくつか挙げてみる。
1.空気がよいので、空気がおいしい。なぜかというと、木は、二酸化炭素を吸って、酸素をはくからだ。しかし、そのせいで、山火事がおきたりする。(物が燃えるには酸素が必要だから)そうすると、自然(森)がなくなる。
2.昆虫探しに良い。それは、カブト虫を採ったりせみを採ったり…。昆虫採りは、子供は大好きだからだ(私も)。近くの公園などにはない虫(アゲハなどの大きいチョウなど)がたくさんいて、みんな喜ぶはずだ。しかし、採った虫は、返してあげるのが一番良いのだ。
しかし、悪い点もある。それは、虫が嫌いな人は、虫がいっぱいいることだ。自然は、よいところもあるし、悪いこともあるのだ。
 私は、前YMCAのキャンプで、立山に行ったり、阿南に行ったりした。立山は昆虫だらけ、阿南は、(言っては悪いが)トイレや小屋(ここに住んでいた)に「ガ」や「チョウ」がいっぱいいたし、看板みたいな所には、いっぱい変な虫が全面にへばりついていた。でも、それはまだ自然は生きている。という印だと思う。私は、そんなに虫が好きではないのだが、そういうふうに思うと虫もがんばって生きているんだな。と思った。
 「水清ければ魚住まず」と言う言葉がある。森がきれいになると、食べる物がなくなってしまい、虫は住めない。だから、道が舗装されてしまうと、自然が住めなくなってしまうのだ。人間にとって、自然と触れ合うには、自然を受け入れる心がないと遊べないと思う。なぜかというと、自然を人間とたとえて、自然が新入生だとすると、受けいれようとすると新入生もなじんでくれるからだ。

   講評   huzi

 六年生の総仕上げの作品。さすが、もうすぐ中学生であることを思わせる内容ですね。 一番最後の【たとえ】も一ひねりあっておもしろい!
 莉絵子ちゃんの周りではまだまだ自然が健在なようですね。 前にも書きましたが、先生の家の周りで自然は人間に負かされそうになっています。どんどん家が立ち並び、緑が毎年少なくなっていくのを目の当たりに(まのあたり)にしています。自然を取りもどすのは簡単ではないけれど、壊すのは一瞬ですね。
 自然の良い点を、箇条書きにして書いたね。論文のように意見を整理できています。莉絵子ちゃんから見た自然のよさは、空気と生き物。空気の分析はなかなか科学的ですね。 虫取りはなつかしい思い出がありそうね。
 【前の話】には、虫に取り囲まれてこまった体験を書けたね。「ガ」はたしかに気持ちの良いものではないね。先生も海の近くに泊まった時、「フナムシ」におびやかされた(笑)ときがあります。「フナムシ」って、ゴキブリに似ているのです(!) 海も意外と虫が多いですよ。今度行く機会があったら、「フナムシ」でびっくりしてみてね(?)
 【水清ければ魚住まず】を使って結んだ意見の中でとくに光っているのが、「人間が自然と触れ合うには、自然を受け入れる気持ち」が必要だと述べた点。つまり、虫がでたからといって「気持ち悪い」と取り除くような心のせまい態度ではなく、自然全体のよさを理解しなければならないということですね。理解し受け入れることの難しさは、結びに示したように、人間同士でも同じかもしれませんね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)