創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   非合理的なもの   はなこ

 イロリの社交は、家族結合の社交であった。一家団欒ということばは言うまでもなく家族がおなじ火をかこんでいることを指した。ひとつの火を通じて心がかよいあう。そういう不思議な力を火はもっていた。家族だけではない。客人もまた、おなじ火をかこむことで、他人ではなくなる。火は人間を近づけるのである。若者たちが夏の山や海で火を燃やしてひらくファイヤー・ストームなども、まさしく火による人間結合の現代的なあらわれのひとつであろう。人間はそういう実用性を超えて、火を人間関係調整の手段としても展開させてきたのであつた。火は人間の心を和ませてくれる。僕はこのような非合理的な気持ちも大切にして生きていきたい。
 そのための第一の方法は、自分の心の声に耳を傾けることだ。心の声というのは、自分が思っていることや、自分の感じていることだ。AとBという商品があって、Bのほうが安いけどAが欲しいからAを買うというのが心の声だ。自分の心の声で買えば、それは自分の欲しいものなので飽きることがない。僕も、この前少し値段は高かったがゲームを買った。時々少し飽きたかなと思うこともあるが、いまだにやっている。たしかに、値段などを気にしなさすぎて、失敗することはいけない。僕も、前になんとなく欲しくて二万円くらいするサングラスを買った。しかし、まだほとんどかけたことがない。(体験)このときの二万円があれば、もっと良い使い方をすることが出来たと思う。しかし、これもサングラスを買ってから学んだことなので、「経験」という意味でも、自分の心の声に耳を傾けることは大切だと思う。
 第二の方法は、また、社会の仕組みも、非合理なものを大事にするような余裕のあるものにするべきだ。織田信長は、弟子を選ぶとき、能力があまりなくても、面白そうだからという理由で弟子にしていたらしい。(伝記)現在の社会では、ほとんどの会社や学校などが、学歴やテストだけによってその人間を決め付けてしまっていて、全然余裕が感じられない。そのためか、会社内部で紛争が起こってしまい、大きな事件につながるというケースがよくある。織田信長のように、能力が無くても人柄で選ぶようにしていれば、内部でも楽しく生活することが出来ると思う。ただ、織田信長が弟子であった明智光秀に暗殺されたように、少しの紛争が起こってしまうのは仕様がないのかもしれない。
 確かに、何かの目的だけを確実に達成するために合理的に物事を進めるということは大切だと思う。しかし、自分が楽しむためにも賭けになってしまうが「雑草とはまだ美点の発見されていない植物のことである。」という名言があるように、自分にとって都合の良い部分のある人を見抜いて非合理的に進めていくということが一番大切だと思う。

   講評   nara

 動物にとって、火は脅威であるはずだけれど、その脅威を囲むということで、一緒にいる人に対して連帯感や安心感を人は心に抱くのかもしれないね。
 第1理由の「2万円のサングラス」はすごいなぁ。レイバンか何かかな。(ちょっと古いか!?)高校生になったら使う機会も増えるかもしれないよ。(笑)これは、失敗談でもあるのだけれど、それをプラスに転じさせようという点がおもしろい。そう思えるのも、心の声に耳を傾けた上での行動だからこそだ、と考えられそうだ。買ってしまった(耳を傾けた)後悔と、買わないであきらめた(耳を傾けなかった)後悔は、どちらがより大きいかということでもあるね。
 第2理由は、得意の歴史題材だね。人間が構築していくものが、すべて合理的にはなりえないのはどうしてだろう。人間そのものが合理的ではない存在だからかもしれないなぁ。逆から考えると、人間は非合理的な存在だから、「合理的であらねばならぬ」と思い込んでいるとことがあるのかもしれないね。だからそこに、不都合や息苦しさも生まれてくるのではないだろうか。
 まとめがユニークだ。「自分にとって都合の良い部分を見抜く」というのは、どちらかといえば合理的な判断ではないかな。その上で、「非合理的に進めていく」という相反する進め方を提示しているのがおもしろい。さて、この指針でいくと、どんな高校生活になるかな。楽しみだね。

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