国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   新しい出発点   らいむ

 「ザブン。」
「バシャバシャ」
「もっと速くー! 」(書き出しの工夫)
朝九時。ここ、スイミングスクール『アミ』ではアニメーター(コーチ)の叫び声が響く。私は今、プールの個人メドレー(百メートル)のタイムを計っているのだ。
私は勉強面では、いつもテストで十点(!)だった〜、というほどの成績ではない。(かといって毎テスト百点満点ばかりでもない(笑))けれど体育は大の苦手だ。五〇メートル走十秒、縄跳びでも後ろあやとびは三回しかできない。(もちろん二重飛びは無理。)ボールを投げたら、まっすぐ投げたつもりでも横にヘロヘロと飛んでしまう。(ボーリングではなぜかまっすぐなげられる。)これほど私は体育が苦手なのだ。そしてプールの目標タイムは二分十五秒。私のタイムは三分〇秒。速いときでも二分五十四秒だ。どんなに速く泳いでも、タイムは約四十五秒は離れている。(私の背が一三五センチだということにも原因はあるが。)
私はこの前、一度だけ奇跡(?)の体験をしたことがある。(体験)いつものようにやけくそになって
「ザブザブザブザブ。」
と泳いでいた。すると、あら不思議。前の男の子(年は私より下だけど身長は私の方が低い)に、
(すーーーーーい、すーーーーーい・・・)
という感じでだんだん距離が短くなってきた。いつもはだんだんと離されているのに。
(後十メートルくらいかな?? おぉ? 後五メートルか?? 追いつくかかおりちゃん(自分でかおりちゃんというときもよくある。)!!! )
と思ったその時に!!! 前の男の子に感づかれた。(ガーン・・・)まるで忍者の忍びが他の人にばれたようだった。(笑)私は、
(ゲゲゲゲゲゲッ。)
と思った。男の子はこっちを向いて妙にいやーーーーな顔をしたような気がした。
「ザブザブザブザブ。」
男の子に引き離された。私は
(このヤローーーー!!! )
といらいらしながら泳いでいたら、後ろの人に抜かされた。(ガーン・・・)結局、そこからは抜かされなかった。が、抜かした人を抜くことは出来なかった。こういうとき、何かもやもやしたくやしさが心の中にしみてくる。(こう感じるのは私だけかも?! )
 私はスイミングスクールに三歳から通っている。初めは、たぶん
「アップアップ。」
の状態だったんだろうと思う。母と別れて泳ぐのが嫌で、アニメーター(コーチに)抱いてもらったことを今でも覚えている。(苦笑)その頃は泳ぎのうまさで、
「ハイ合格〜。」
「ダメですね〜、不合格! 」(こんなにはっきりとは言わないが・・・)
と決める。だけど個人メドレーは、早さで決まる。泳ぎがいくらうまくても、
「五分。」
と言われたらきっと悲惨だと思う。自分で泳ぎがうまくなったと自覚しても、やはり本題は個人メドレー。『時間の世界』とでもいうようなものだろうか? だから本当に泳ぎが『最高! 』になったとしても、タイムに影響されてしまう。だからといってやみくもにおよいで
「一分五十秒。」(やみくもに泳いで二分をきるとは・・・? )
と言われたら、泳ぎが『超下手』だとしても嬉しくなる。私は今、最初に例を挙げた、「悲惨」の時になっている。ここで、個人メドレーの長所と短所を見つけた。個人メドレーの長所。それはタイムのことだけに集中できると言うこと。個人メドレーは、バタフライ・クロール・平泳ぎ・背泳ぎのすべてが完璧になってからしかできない。その為に、泳ぎのうまさはいっさい気にしなくて良いと言うことになる。だからタイムをのばすことだけに集中できる。そしてタイムがぐんぐんのびる。そんな点では、個人メドレーはとても良い種目だと思う。しかし!!! やはり個人メドレーには問題点もある。まず第一に、速さが速い人が優先だと思われる。(別に私のいいわけでいっているのではないが・・・(^^;))個人メドレーでは速さ重視だ。きれいに泳げるから速く泳げるというのは普通という人もいるだろう。だけど、きれいに泳げてどうしても速さが遅かったらどうするのだろうか。(私は今から身長ののびごろだからタイムが速くなるだろうと期待しているのだが・・・。)今の私はそうきれいに泳げないが。スイミングはあきらめるしかないのだろうか。そういう点では、個人メドレーの短所だと思う。でも、練習すればいいじゃないかと思う人がいるだろう。私は考えた。でもやはりこう思う。速さが遅いのに練習をすれば逆にやる気をなくすのではないだろうか。
 ここまで来れば、皆さん、私のこれからの目標が分かっただろうか。そう、『あきらめずに頑張る。』スイミングはこの目標に合う習い事だ。いくら遅くても、個人メドレーのあの短所に負けないように頑張ろうと思う。最後に・・・。私はこう考える。プールのみではなく、目標とは人間にとって重要なことであるんだと。
「ザブン。」
「バシャバシャ」
「もっと速くー! 」
いつものようにアニメーターの声が響く。でも私はいつもと違う。今年の新しい目標をこのスイミングに生かそうと思っているから・・・。

   講評   kiri



 こんにちは。いよいよ六年生。新しい気もちでがんばりましょう。
 書き出しがリズミカルでいいね。「わたしは今...計っているのだ。」という、「今」を意識した書き方がとってもいいよ。体験例が、いつものように、生き生きと書けていたね。スイミングでがんばっているかおりちゃんのようすが目にうかぶようです。でも、体育が苦手とは、知らなかったなあ。何でもできるというイメージを持っていました。第二段落の体験例は、ばっちりです。
 第三段落は、キーワードにはなっていないけど、「前の話、聞いた話、調べた話」のどれかを入れてみてね。話題を少し変えることで、メリハリのある作文になるからね。「前に目標を持ってがんばった話」などがいいかもしれないね。
 最後は、スイミングに限定せず、「目標とは人間にとって重要なこと」という大きな意見でまとめることができたね。それから、結びも、五年生で習った「書き出しの結び」が生かせていたね。とってもよかったです。かおりちゃんは何に対しても前向きなので苦手な体育もきっと得意なものに変えることができるはずだと思います。がんばってね。

                   

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