国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   目を逸らさずに   黒猫みー

 積み上げられた白。辺り一面に広がるゴミの上をカモメが悠々と飛んでいる。少し視線を上げると水平線が広がっている。これは数年前のテレビ画面上の光景だ。延々と続くゴミ山に危機感ではなく、妙な感嘆を覚えた記憶がある。レポーターが、この処分場も残り幾年かでいっぱいになってしまうと風に逆らい叫ぶ様子もどこか別世界での出来事のようで耳を通り抜けていく。それから数年経った今。リサイクルが叫ばれつつも、現状を打破する解決策もないまま、ゴミの排出量は日本国内において年間約5020万トンを記録している。ゴミ問題が深刻化する中、わたしは大人と呼ばれる社会人の見識を疑いたくなる。もちろん、それには子供とは呼び得ない年齢に達したわたし自身にも向かうのだが。目の前に問題があるのに、それを解決しようと動かない。先に繰り上げるほど悪化する事態に気付かないほど頭が回らないではないだろうに。わたしは、嫌なものから目をそむけるだけでなく、それに立ち向かえるような人間になりたい。
 まずは、前向きになろう(方法)。こんなことできないと、なんの試みもないまま投げ出しても何も変わらない。わたしが小さい頃、掃除だっただろうか? なんだかちょっとした課題じみたものを母に言い渡されたことがある(体験)。その時のわたしには、それは、水の上を立って歩くことのように不可能なものに見えた。できない。そう決めつけたわたしのごねた事、ごねた事。いや、当時のわたしにとっては、笑い事でもなんでもなく、まさに死活問題だったわけだが(笑)。夕飯抜きになっても、まだ譲らなかったわたしもさすがに疲れたのだろうか。やってみるだけと手を出してみた。すると、あらどうしたことでしょうというふうに難なくその課題とやらは解決してしまったのである。それまでの数時間ごねることに費やした体力のなんともったいないこと。ある講演会で講演者が言っていたセリフ。物事に挑戦する前にまず、「なーんだ、簡単じゃん。」と。ある種、自己暗示。しかし、人は「やろう!」と思えばたいていのことはできるものだ。
 そして、よく聞く言葉だが人は一人ではない。一人でできないことなら「誰か」、第三者の手を求めるべきだ。家族? 友人? 誰でもいいのだ。一人で重い荷物をうんぬん言いながら運ぶより二人、三人、住人でパッパと運んだ方がすぐ解決する。話をするだけというのも手である。感情の吐露、再度の状況の見直し、意見を聞くことだってできる。自分一人の限定かれた見方とは違う新たな道を相手が提示してくれるかもしれない。三人寄れば文殊の知恵というではないか。壁にぶつかったからといって一人で抱え込んでもいいことは何もない。
 確かに、避けた方がよい事柄もある。しかし、避けてばかりでは問題は解決しない。「明日の朝が仕事を完成させて持ってきてくれるわけではない。」ということばもある。まずは、しっかりと向き合おう。ゴミが山のように積み上がっていても、所詮はゴミ。まず、目の前にあるものに手をのばそう。千里の道も一歩から。塵も積もれば山となる。一緒に手をのばしてくれる人はきっといるのだから。

   講評   jun


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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