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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   本当の矛盾   聖羅

 矛盾には、良いものと悪いものがある。嫌われる矛盾は良いものを除外して考えている。互いに相殺しあう矛盾は悪い矛盾である。しかし論理的な一貫性がありすぎると自家撞着におちいってしまう。(要約)≪構成≫私は基本的に、矛盾は良いことだと思う。≪主題≫
 その理由の一つ目に新しい発見や新しい創造があるからである。≪構成≫友達との会話でも多少の食い違いがあった方がおもしろいし、そこから話が広がっていく。この時期になると、新しい学校、新しいクラスのメンバーになる。女子の間では初めて会った友達に、お近づきの印として「プロフィール帳」を渡す。それに相手のプロフィールを書いてもらえば名前や趣味などがすぐに分かり、友達になりやすい、というわけだ。いわば子どもの名刺なのだ。その「プロフィール帳」に関してこんなエピソードがある。新しく転校してきた子に私は「プロフィール帳」を渡した。「Q&A」というコーナーで「自分の性格を教えて!」という質問があった。その子はそこに「おもしろくて活発」と書いた。しかし、その子はとってもおとなしく、外で遊ぶより屋内で遊ぶ方がすき、という子だった。私はそのとき矛盾していると思った。しかし、じつはこういう性格なのかな?とも思った。
「あなたって、結構外で遊ぶことがすき?」
私はそう聞いた。すると
「ううん。外で遊ぶのはあんま好きやあらへんで」
その子は大阪から来た子であった。
「でも私が渡したプロフィール帳に『おもしろくて活発』って書いていたよ」
「だってそれは自分のことやろ?」
「そうだよ。だからほんとうのことかいてよ」
「ほんとのことやん!聖羅ちゃん自分のことおとなしいやつっておもっとるんか?(笑)」≪表現≫
「はっ!?・・・」≪題材≫
解説すると、大阪では相手、この話では「私」のことになるため、「自分の性格」=「このプロフィール帳の持ち主」になるのだ。このエピソードのおかげで私はその子となかよくなることができた。
 二つ目の理由として矛盾がないとつまらない、ということがあげられる。≪構成≫理にかなったことばかりではあたりまえすぎて刺激がなく、つまらないものだ。カラオケでも譜面どおりに歌うよりも多少崩して歌った方が自分も周りも楽しめる。
 確かに、理にかなっているということは大切だ。≪主題≫しかし、『悪いことそのものがあるのではない。時と場合によって悪いことがあるのである。』という名言があるようにときには矛盾も必要だ。≪表現≫だから私は、矛盾はあってよい、と思うのである。≪主題≫

   講評   takeko

今回も、とてもうまく書けましたね! 要約、名言の引用も入って、言うことなしです。「是非の主題」「基本的に」ということばを入れたのがよいと思います。「複数の理由1,2」も、おもしろい実例をあげることができましたね。この実例をさがすのに、けっこうみんな苦しんでいるので、この二つが考えられたことはすばらしい。1つ目の理由、「矛盾」をそのままにしないで、直接確かめたから、こういうおもしろいことがわかったというわけですね(笑)。矛盾があったら、その疑問を解明するというのは、大切な姿勢ですよね。だいたい推理小説でも名探偵は凡人の見逃す小さな矛盾に注目することによって、真犯人をあげることになっています(もひとつ笑)。二つ目のカラオケの例もおもしろいですね。先日クラシックの演奏者も、強い内容のところは弱く歌ったほうが、聞いている人の心にひびく場合がある、と語っていました。これこそ、矛盾のうまい利用ですね。まとめもよいです。来月も読むのが楽しみです。これが清書でもいいね。あお先生が描いてくれた「森リン」の絵です。↓

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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