創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   最上級生、最後の年   ポッター

   最上級生,最後の年 
                        ポッター
 あたたかい風、満開の桜。四月。   
「もう、六年生か…。」
 私は並木道の中を通りながら、そうつぶやいた。
 今年の四月五日から、私は六年生になる。本当は始業式は六日からなのだが、新六年生と新二年生は前日の日の五日に来て、新一年生が来る為の準備をしなくてはいけない。だから、前日の日でも、いや、四月の始めからでも、気持ちは六年生に切り替える。
 さて、その六年生がやる仕事とは、とても少ないとはいえない。中学生や高校生以上の人ならわかるだろう。
 朝休みには一年生の教室へ行って本を読んであげたり、校庭で遊んであげたりする。二十分休みも遊び相手。(もちろん一年生の)そして掃除の時間には一年生の教室に行って部屋の掃除。あと、旗当番などもある。(旗当番…、朝来たら校庭に校旗を、屋上に国旗を上げ、放課後になったら下ろす仕事。)
クラブ活動や委員会も大変だ。委員長になれば毎月ニ回(三回)ほどある代表委員会に出て、自分の意見を言ったり他の人の意見をまとめていかなければいけない。(もちろん、クラスの中からも四人は必ず駆り出される。)
 また、部長(クラブの)になれば、クラブの練習日や活動日などを、部長達で話し合って決めなければいけない。
 こんな忙しく大変な力仕事(?)を、二年生や三年生、四年生や五年生がやったら、目をまわしてしまうだろう。だからこそ、この大変な力仕事を、最上級生の六年生、つまり、私達がやらなければならないのである。
 私がガッカリしたのは、六年生は年間行事が最後だということだ。運動会も、学芸会も、<富士っ子フェスティバル>も最後になってしまう。
 けれど、六年生は特別で、年間行事が多い。九月には交通パレード、十月にには連合運動会、そして三月には卒業遠足でディズニーランドと卒業式。他にもたくさんある。
 けれど、やはり後一年というのはとてもさみしい。運動会だって毎年毎年楽しみながら走ってきた。でも、その運動会も、クラスのみんなと、この学年のみんなとやるのも、もう最後。
 学芸会だってそうだ。おととしの‘たろ天、じろ天’は,本番で主役の二人がセリフを間違えて大変だった。でも、その劇が成功したのも、周りのわき役の人と、黒子(アナウンサー)のおかげ。この劇では、みんなで力を合わせて助け合い、成功させることの大切さが学べた。  
 今までの五年間が、まるで幻のように蘇ってくる。楽しかった思いで、悔しかった思いで、怒られた思いで。けれど、そんな過去のことにしばられていては、一歩も前には進めない。後ろを振り向かず、真っすぐ、真っすぐ走っていくことが大切なのだ。  人間は、誰も一人では成長できない。必ず、他の誰かが必要になる。助け合い、学び、信じ合う。それこそが最も大切なもの。時には興味や好奇心も必要になるが、それが悪いことにつながればまた一つ覚え、成長する。そうしてだんだんと、大人になっていくのである。
 富士小学校を一つの列車に例えると、六年生は運転手、五年生が車掌さん、そして一年生から四年生が客となる。
 六年生は先頭に立ち、常にみんなの手本にならなければいけない。先生は、
「あなた達はもう最高学年の六年生になるんだから、まず下級生のお手本にな
 らなきゃいけないのよ。」
とよく言う。それは先生が、私たちのためを思って言って言葉だ。私達はその言葉をよく受け止めなければいけない。
 他の人と協力し、助け合って何かを作り上げることは、人間にとって成長することであると、私は思う。
 長いようで短かった五年間。小学校最後の一年、勉強や手伝い、スポーツの面など、悔いのない、最高の一年にしていきたい。  

   講評   inoko

 ポッターさん、こんにちは。六年生は、毎日忙しいでしょうか? 一年生は、かわいいですか?

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