創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   時代の後継者   惣流・アスカ・ラングレー

本語には、多彩な水の表現があるのだが、こうしたオノマトペは、同質社会でこそ微妙な伝達の機能を発揮できるが、異質な風土異質な文化のなかに住む人にはさっぱり通じない。なぜなら、擬声語、擬態語というのは、あくまで感覚的な言語であって、言語の重要な性格である抽象性をもたないからだ。したがって、感覚的にわかるこれらの言葉の意味を説明するとなると、とたんに行きづまってしまう。オノマトペは、いわば音楽なのであり、その意味を伝えることのむずかしさは音楽の与えるイメージを言語で解説する困難さと同じだといってよい。この意味で擬声語、擬態語は言葉の本質とも言うべき抽象力を欠く低次の言語だといえなくもない。しかし、言語がその抽象力をもって伝達し得る領域には限界がある。人間の言語は、しょせん万能ではないのだ。私達の理屈的な言語には限界がある。私は趣味で小説・詞などを書いてみることがあるが、その度に自分の表現力の限界を感じてしまう。(意見)(要約)
 日本語はいろいろな種類の文字で表現される。同じ音を綴るのにも、例えば「A」という音を文字にしたい時などでも「あ」と平仮名で書かれるものもあれば、「ア」いうようにと片仮名で書き表される場合もある。また「亜」や「阿」のように固く勇猛な漢字で綴られる事も度々だ。さらに、その「A」という音の中の「あ」という文字の中でも綴り方はさらに細かく分類されている。私達が普段使っている字体を「楷書」と云う。また、私も書道部に所属している為よく使用するのだが、その「楷書」を一段階崩した字体を「行書」という。またその「行書」をさらに崩した段階を「草書」という。この時点では大昔の日本人が歴史書や古代文学などで使用しているような、殆ど何が書いてあるかわからない状態の文字だ。またその「草書」をさらにさらに崩した字体を「隷書」という。これはもう完全に大昔の石碑に使われる文字で、日常では殆ど使われない。・・・とこのように日本語の表現の仕方は文字だけでも限りなく広いし、またこれらの文字の綴り方は大昔からの伝統で、今現在も使われている。要するに、昔から日本人は表現に恵まれている。私達の世代でも、こういった大昔からの多彩な表現方法を大切にしなければならないと思う。
 同時に、私達は時代の最先端にたっているのだから、新しい歴史を作っていくことも大切である。いつまでも同じ時代の文化に捕らわれすぎていてはいつまでも進歩がない。例えば江戸時代の幕末を例にすると、当時尊皇攘夷派か、幕府派と二手に分かれていた。度重なる戦争の末、結局残ったのが尊王派で、また攘夷派といういうよりも、日本は全体的に「海外の異文化を吸収しよう」という方針になってきていた。そして以前の日本の文化の特色でもあった着物や人力車といったものが減り、人々もドレスなどを一般に着ていくようになった。このように、どの時代も人々は「この国をこういう国にしたい」という思想や欲求を持っていた。そして人間十人十色、人がたくさん集まれば当然その中で考え方が変わってくる。そこで、その時代その時代の宗教や党派が出来て行く。しかし、全部の人の意見が反映されるとは限らない。なぜなら、国の姿勢として選ばれるのはそのうちのほんの僅かだからだ。だから、最終的には多数決という形になっていく…。
 とにかく、どの時代でも少数派の意見を妥協して何とか一本筋道をたててきたというわけであるから、私達もその積み重なった歴史の上にさらに歴史を作り上げていかなければならない。そして私達の子孫に代代その思いを伝えていかなければならない、とつくづくそう思った。(総合化)

   講評   miri

<第1段落>内容をよく把握したことがうかがえるきちんとした要約です。それに続く意見は、長文の最後の部分に呼応するような言葉という表現方法の持つ限界について、言及していますね。
<第2段落>ひとつめの方法です。「大昔からの多彩な表現方法を大切にしなければならないと思う。」に至るまでの、体験をふまえた、書道部で得た豊富な知識が、内容を濃いものにしていますね。さすがです。
<第3段落>ふたつめの「時代の最先端にたっているのだから、新しい歴史を作っていくことも大切である。」は、ひとつめと見事に対照をなしており、「うーん、うまいなあ」と感嘆せざるを得ませんでした。単なる思いつきでなく、全体を鳥瞰的に見て書く構成力を感じました。
<第4段落>結論をこちらの方向に持っていくとは、ユニークですね。ただ、長文との関係からいうと、少し離れた感も否めません。うまく関連付けてみたらどうでしょう。路線としては「言葉には限界があるので、新しい歴史の担い手として、伝統を踏襲しつつ、新しい表現の歴史を作っていきたい」というような感じでいかがでしょうか。


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