創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   名前   ほり内

 今日本は国際間の争いという物が極めて少ない国だ。その他の国は、必ず何らかの国際間の争いがある。例えば、アメリカはイラクと、イスラエルはヨルダンの人と、様々な国で国際問題を抱えている。しかし日本は平和なので比較的そういった問題に疎い所があると思う。固有名詞の問題もそうだ。例えば昔は、アラスカの先住民の事をエスキモーと呼んでいたが、エスキモーとは、欧米人が勝手につけた「生肉を食べるやつ」という意味があり、どちらかというと、軽蔑的な言葉として使われてきた。先住民の人が私たちがもともとしゃべっていた言語では私たちのことはイヌイットだと主張し、そして先住民はイヌイットという名前になった。もし、日本人がその事を考えても、どっちでもいいじゃないかと思うだろう。そのため、価値観の違いで、思わぬトラブルになる事もあるのだ。
 今日本は、各国の価値観の違いをあまり理解していない事が問題だ。
 その原因は第1に、日本には日本人しかいなく、アメリカのように、他人種が混ざり合って生活している社会ではないからだと思う。アメリカでは、白人から黒人、ヒスパニックやもともとアメリカに住んでいた先住民など、いろいろな民族の人と生活しているので、人種問題に関しては気を使うと思う。しかし、古くからあまり外国との交流のなかった日本は、今まで、ほかの民族が日本にきて、そこにすむということはあまりなかったと思う。そのため日本人は人種問題に関して無頓着であるということは弁論してもどうしようもないことだと思う。
 また、日本は歴史的にも、鎖国を行ってきたので、あまり民族交流が少ないことも問題として挙げられる。鎖国を行うことによって、日本にあまり外国文化が供給されなくなったことで、日本の外国離れが深刻化していた。たとえば、福沢諭吉は、今世界はオランダ語だと思い、青春時代の語学はほとんどオランダ語を学んでいたのだが、開国後の横浜を見学して、オランダ語は全然分かるのに、英語がまったくわからないことにショックを受け、英語を一から独学で勉強した。今この例で言いたいのは、日本は、開国前には、オランダが世界だったのだが、開国後になって、初めて、世界が広いと感じたことである。つまり、福沢諭吉は、オランダ語さえ完璧に分かれば、世界の様子は分かると高をくくっていたら、いざ開国後になってみると、オランダ語は全然使えなかったことに始めて気づいたのである。これは、日本の外国離れを象徴しているのだと思う。
 確かに、外国人に合わせずに日本人はこういうものだとアピールできるのはよいと思うが、極端になって、他民族を傷つけるようなことがあるかもしれない。固有名詞は単なる名前ではなく、その名前一つ一つにいろいろな人の気持ちが入っていることを忘れてはいけない。

   講評   jun

 国による価値観の違いを理解していないという日本の問題点を挙げ、その二つの原因を考えることができました。
 日本が島国で、単一民族であることは、確かにその大きな原因でしょうね。さらに、鎖国を行ったことも忘れてはなりません。福沢諭吉の例は、ほり内君らしい、いい実例です。他国について、また、国際情勢について熟知していれば最初から英語を学んだはずですね。
 長文自体は固有名詞がテーマとなっていましたが、感想文は、各国の価値観の違いを理解することというテーマで書かれているので、最後の自作名言は唐突な感じがします。「国同士の価値観の違いとは……」などとまとめてみましょう。

▲「全然分かる」という言い方は不自然なので表現を工夫しましょう。

▲「始めて気づいた」→「初めて気づいた」
                              

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