国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   真実の愛とは?   惣流・アスカ・ラングレー

 テレビを見るのと本を読むのとは別々のことです。テレビは私たちを自分の外へ引き出しますが、読書は自分の中へ引き戻します。それに読書はいつどこででもできます。汽車の中でも、飛行機の中でも、昼でも、夜なかでも一冊の本さえあれば、自由に別世界に入りこむことができます。同じ本でも、小説は劇画より、もっと自由自在に豊かに想像力の翼に乗って羽ばたくことができるのです。(辻邦夫「永遠の書架にたちて」による)・・・・これは辻邦夫の「永遠の書架にたちて」という書籍の一部だ。本によって感じる「自由感」というものは確かにテレビとは違って、ある程度表現を抑制された刺激があってよい。しかし、それには賞味期限があり、すぐに効き目は切れてしまう。
 書籍は人間の脳に自由な刺激を与える、とう風に本文にはあるが、人間が感じる快感について少し話しておきたい。人間は誰かが恋愛をしなければ生まれない。恋愛は本能のうちのひとつである。恋愛本能のどのようなところが本能なのかというと、人間が常に快楽を求め、生きているという事にある。恋愛中の人間は、脊髄から何とかという物質が放出され、その物質が名前は忘れたが、脳の奥の中心部にある「快楽を追求しようという本能が仕組まれた部分」に到達し刺激する。するとその部分から多量のドーパミンと呼ばれる、人間に快感をもたらす物質が放出され、体中にいきわたって快楽を感じる。要するに恋愛によるゾクゾク感、というのはこのドーパミンの仕業なのだ。だから人間は恋をしてから一定期間、このドーパミンにより刺激され、異性とやたらくっつきたがるものだ・・・。しかし「一定期間」というように、この快感は期限付きだ。同じ異性と付き合っていても、いずれドーパミンの効果は切れ、何も感じなくなってしまうのだ。また、この期限付きの快楽を感じたいが為に、常に誰かに恋をしていたい、とそう感じる病気がある。病名は「恋愛依存症」だ。だからといって、常に誰かに恋をしている人などたくさんいるだろう。しかし、恋愛依存症の場合それがケタ違いなほどにとびぬけている。例えば、そこらへんの道を歩いている人を見て「この人はきっと私の運命の人だわ」などと勝手に思い込んでしまう・・・こういうのが恋愛依存症だ。恋愛依存症の人はたくさんいる。どの人もドーパミンが体中にいきわたるのに快感を感じて、恋をするのがやめられなくなってしまうのだ。しかし、先ほどいったように、ドーパミンには期限がある。いずれその快楽の効果は切れてしまうのだ。すると、依存症の彼らはまた新たな恋へと旅立つ。常に刺激を感じていたい。それが人間の本能だからだ。恋愛もその本能を感じるための方法である。
 このように、人間には刺激を欲求する本能があり、その刺激を感じる方法として我々はいろいろな道具を作った。例えば音楽、テレビなどもその一部だ。書籍はそのうちの一つの手段でもある。しかし、何度も言ったように、快楽には期限がある。だからいずれその効果は切れてしまうのだ。本を読む、という事は確かに自由な刺激を感じられるが、最後の一時を読み終えたとたん残念ながら、読み始めの頃よりだいぶドーパミンは無くなっている・・・。笑。しかし、だ。人間はドーパミンが全てではない。確かにある程度そういう快楽を感じられたほうが幸せだ。だが、いずれ尽きてしまうのなら、関係ない。その期限を乗り越えられた時はじめてそれを「愛」というのではないだろうか。
 確かに、「私はドーパミンを失ってなお一人の人に縛られたくない」と思う人もいるだろう。しかし、先ほどもいったように、ドーパミン=愛とは言い切れないのだ。ドーパミンという快楽が切れてもなおその人を愛しつづける、その真摯な思いこそが男女の愛を芽生えさせる。私には今のところまだ、そういう人は現れていない。しかし、もし現れたその時にはたぶんその人を大切にする。(総合化)

   講評   miri


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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