創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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夢中になるとは カノン
読書の面白さを知るには、まず我を忘れ夢中に本を読むことにつきる。一度読書の楽しさを知った者は、読書の本能ともいうべきものによって、自分にぴったりした本をもとめてゆけるようになる。技術の発展により生まれた映画やテレビのような娯楽設備によって、読書以上の楽しみを味わえるようにも思われるが、それらは自分たちを外に連れ出すものに対し、本は自分たちを内側に引き戻し、想像性を高め、情緒豊かな人間にしてくれるのだ。あるものに夢中になることは、その時間を有意義に過ごせるだけでなく他の様々な分野にも興味を広げ、それらの格別な楽しさを味わうことにつながっていくのだ。だから私は、自分にとって良いことも悪いことも全て踏まえた上で、生涯やり通せるくらい夢中になれるものを見つけられるように生きていきたい。
夢中なものを見つける第一の方法としては、まず多少の苦悩ですぐにねをあげないことである。俗に言う「はまっていること」と「夢中になること」は本来大きく異なると私は思う。「はまっている」というのは一時期だけ夢中になり、時間が過ぎれば自分も世の中もすっかり忘れさってしまうようなことを指し、「夢中になること」とは周りがどうであれ、自分の信念を持ち、そのことを好きでい続けることを指すと思う。私は改めて思い返してみると、本当に夢中になれたことなど在るのだろうかと不安になってしまう。今になって、あの時挫けずにお稽古事続けていればまた違った人生があったかもしれない、と思えどもう既に後の祭りである。例え嫌なことがあってもすぐに逃げ出さずに少し踏みとどまってみる、これが夢中な物を見つける秘訣なのだろう。
第二の方法としては、個々が自分の視野を広げるために周りが協力してあげることだと思う。具体的には政府・公共機関が私たちの身近な存在となり、様々な分野に触れさせる機会をつくることである。新教育課程に組み込まれた総合学習などは賛否両論あるようだが、私に関する限りは、新しい分野を垣間見れたと素直に喜びに浸っている。新しいことをすぐに吸収する学習能力を持っている学生時代にどれだけ自分の識見を広げられるかにかかってくると思う。養分を吸収する植物には養分をたっぷりと与える必要があるように、周囲の大人たちは、子どもたちが望む限り、学ぶきっかけを与えつづけるべきである。
確かに社会を成り立たせていくためには、それぞれが夢中になれることだけをやっていてはいけないと思う。しかし、一番大事なことは鼓腹撃壌という言葉があるように人生を楽しむこと、自分が好きで夢中になれることが一つでもあればその人の人生は輝きを失うことはないと思う。その上でどういった方法で社会に貢献できるかを考えられたら、他に何もいうことは無いだろう。私は常に遠くにある一筋の光を掴もうと努力するような、そんな人になりたいと思う。
講評 jun
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