創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   駄目な人なんていない   いつま

時間に追われ周囲を省みる時間が減ると、感性が薄くなっていくのではないか。美しいとか、同情するとか、そういった感性は互いのコミュニケーションを図るうえで、人間には大事な一面だ。コミュニケーションによって、絆を深める人間にとっては、時間に重きをおいて、感性を軽視するのは不利である。
 原因として、近代科学は、工業、医療、公衆衛生などの水準を上げた。お陰で人口は古代と比べて爆発的に増え続けているという。広く人々の生活をよくするために、大量に安価に品物をやり取りする必要がある。そのために機械化は重要であるといえる。企画どおり狂いなく、時間通りに仕上げることでコストを削減し、流通もしやすくなる。現代社会はこの「機械化」無しには、成り立ち得ないのではないだろうか。そして、ここで個人の生活レベルに時間の制限というものが出来る。例えば、会社は9時に始まるし、私自身も講義に遅れないために電車に乗り遅れないようにしなければならない。時間に遅れれば、その人が何をどう考えていようとも「大事な時間に遅れた」者になるわけだ。時間に私自身がついていけるのかどうか。評価の一つとして、「時間に遅れない私」というものが存在し、それを重要と自分も思っている。私自身も、時間の制限があることを認めているのである。
そして、機械化された社会は統制をされ、管理されている。管理化は多岐にわたっていると思う。兎に角、品物が届いているか、登録は終わったか、そのルールを守らないのは誰か。規律を守らない者や標準外のものは社会からはみ出たり、価値が下がったりする。ここでも、「いつまでに」という制限があることは確かである。どの国に行っても出生登録はしなければならないだろうし、税金を納めなければならない。感性が豊かであり、それが他人の感性をも左右し得る特別な人だけが、自分の感性に頼っても生きていけるであろうが、それでも税金を納めなくていいとか電車の時間を無視してもいいということにはならない。少なからず時間の制限をどんな人でも受けているのだと考える。
しかし、近代化し、人口が増え、生活が便利で、結果、時間に制限を受けても、それは時代の流れである。私自身、この便利な社会は住み心地がいいと思っている。新しい情報もすぐに入り、やりたいこと、欲しい物が自分自身で選択でき、努力ができ、手に入ったりする。周囲に極端に不幸な状況があるわけではなく、あったとしてもTVの中である。だが、ニュースに流れる映像も私の家では非現実であるが、映像を撮るカメラを向けている人は、現実を見ている。そして、それに苦しむ人が居る。便利な生活の弊害として、様々な社会問題が起きていることは既に報道されていることだ。社会問題だけではなく、先進国と発展途上国との経済格差の問題や、それに端を発した戦争など文明の軋轢は各所で見られるものではないだろうか。
社会問題や経済格差にしても、「私さえ、自分の所さえ良ければ」という思考が元にあるように感じる。他人の気持ちになって、というのは今更現実味のない話だが、どちらかが多くとれば、損をする者が必ず出てくる、というのは私にも分かる事実だ。勝ち逃げの「消費型社会」は、数々の社会問題に対応していく上で見直されていくであろう。コミュニケーションをとるということで、他人を理解するヒトにとってみれば、時間に遅れた、とか規格外だ、ということに重きを置きすぎれば、ダメな人が増えるばかりだ。ダメな人を増やし続けるのではなく、統制がとれつつも、どんな人たちが、どんな思いを持って、何をしたのかを、誰もが考えられる世の中に向かって進むべきだ。誰もが個性をもっている。自分にある感性で他人や周囲を少しでも身近に感じればそれも可能だろうと思う。

   講評   nane


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