創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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とびきりおいしいシュパーゲル こと座
「あっ。今日のシュパーゲルは、みずみずしいね。」
「ねっ、おいしそうでしょ。」
お母さんもうれしそうです。シュパーゲルとは、白アスパラガスのことです。ドイツの人はこのシュパーゲルがとても好きで、五月から六月にかけてのシュパーゲルの季節を待ちに待って楽しむのです。
「お母さん、皮をむいてもいい?」
「助かるわ。三周、むいてくれる?」
前にお母さんが、シュパーゲルのスープを作った時、皮が少し残っていて、食べにくかったことを思い出しました。さっそく、ピーラーを取り出し、左手でシュパーゲルの頭を押さえて、一気に根元まで引きました。
二周もむくと、クリーム色のシュパーゲルが顔を出しました。今日のシュパーゲルは、前の時よりも水分が多くて、ピーラーにも皮がいっぱいくっついてきました。お母さんがそれを見て、
「新鮮なしょうこよ。」
と教えてくれました。三周むき終わった後、もう一度、お母さんと一緒に光にかざして、皮が残っていないか見てみました。ぐらぐらとふっとうしたお湯の中に入れて十分。ゆであがったシュパーゲルを見ていると、まるで、
「今日の私は、とびきりジュ−シィよ。」
と言っているのが聞こえてくるようでした。
お皿にシュパーゲルを八本ずつならべて、その上にスモークサーモンと、オランデーズソースをかけてできあがりです。ナイフで切って、パクリ。あまい汁が口いっぱいに広がりました。
「おーいしいー。」
おいしいものを一番おいしい時に食べられることは、とてもしあわせなことだなと心の底から思いました。
講評 ao
こんにちは、こと座さん(^o^)丿
シュパーゲルのことだけでこんなに書けてしまうんですね。こと座さんの観察力と筆の力には毎回ながら驚(おどろ)かされます。おいしそうな表現もたくさん工夫できていますね。先生も食べたい! そういえば、先日、偶然(ぐうぜん)、テレビのニュースで白アスパラガスの収穫(しゅうかく)が最盛期(さいせいき)を迎(むか)えていると伝えていました。ニュースの趣旨(しゅし)は、雇用(こよう)の悪化のため重労働の白アスパラガスの収穫も考えられないくらい低賃金(ていちんぎん)で行われているというものでしたが、白アスパラガスが地中から一本一本掘り出されるところもしっかり見ることができましたよ。機械では抜けないですってね。すべて手作業でした。前置きが長くなってしまいました(^^ゞ 内容を……。
<書き出しの工夫>驚きと喜びの声の始まりですね。いきいきしたいい書き出しです。
<自分だけがしたこと>皮むきの様子がくわしく書けました。皮むきがおいしさの秘密ですものね。大事なところが目に見えるようにしっかり書けています。“一気に根元まで引きました”は勢いのあるいい表現ですね!
<まるで>シュパーゲルを擬人化(ぎじんか・人にたとえてみること)してみたのね(^。^) お湯の中の野菜は踊(おど)っているように見えますよね。擬人化したくなった気持がよく分かります。
<心の中で思ったこと>うまい! 最高!! 名言ですね。読む人の心を豊かになるいい一文です。
進級試験、合格です(^o^)丿 自習もがんばってるね!
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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