低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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「井の中の蛙な社会」の問題点 鉄龍
ロボットは人間かと問うのは、ロボットにも心とか意識といったものがあるかと問うことである。あらゆる仕草をしようが、そのロボットがそういう風な振る舞いをしているだけではないのだろうか。そうにもかかわらず、もしロボットと人間らしいつきあいを続けたならば、そのときロボットは「人」、すなわち「心も意識もある人間」ということになってしまう。(要約)今、世間のあらゆる機能が機械化されている。遊びには今やゲーム機が主流となり、都心部の駅では当たり前のように自動改札機や券売機が並べてある。しかし、筆者は、こういうことは「離人症」を引き起こす、と述べているが、では、何故そうなるのか。僕は、現代社会の問題点である、個人で判断しなければいけない世の中というのが問題だと思う。
須く個人で判断する原因としては、第一に過度の発展があげられる。もともと自動改札機というのは駅での混雑を解消するために開発されたものであるが、今では都心部でも比較的しけた駅にさえ備わっており、人付き合いの機会を失っている。結果、駅に入ってから駅を出るまでの一連の行動が、他人との関わりもなくすべて個人もしくは集団によって流れている時代となった。僕が切符を買って電車に乗る、という一連の行動の中には、全く他人とのつきあいもなく、ちょっと寂しくて嫌な世の中だという気がした。(体験)また、情報の発達により、他人が流したものに同調せざるを得なくなった人が急増する一方で、情報の真偽性を自分一人で判断しなければならなくなった。それらのことは、社会の発展の産物とも思えてしまい、人とつきあうことも少なくなって、「離人症」を引き起こすだろう。
須く個人で判断する原因としては、第二に他人に対する恐怖や無関心がある。最近、近所づきあいが少なくなって、地域一丸となって取り組む行事というものにも、何かにぎわいが少ないように思われる。もっと広い話で言うと、最近、日本で初めての電子投票が岡山県新見市で行われたが、もともと紙に候補者の名前を書いて出すという寂しい行動を、さらに寂しくしたと考えている。しかも、のきなみ投票率が半分を割っている事から言えば、日本国民は政治に関してはもうとっくに「離人症」になっているのではないか。その原因というのも、社会が発達して、他人とのつきあいが減ってしまったことが原因の一つなのである。逆に、投票率が100%に近づけば近づくほど、他人に対する無関心さがなくなっている証拠となり得るのだ。それなのに、他人に対する恐怖や無関心さを自動改札機などが勝手に作り出しているのである。いつか、「井の中の蛙な社会」ができるのか、いや、もうなっているかも知れない。それはないか(笑)。
確かに機械に頼りっぱなしでいるのは将来の魅力的な部分であるが、しかしそのままだと他人とつきあうのがもっと下手になってしまう。四面隣家ではなく四面他家になってしまう。他人を嫌ったり無関心になるのは結構なことだが、事がすぎると世の中は大変なことになってしまう。世の中は自分を中心にまわっているのではないと言うことを、決して忘れないで欲しい。
講評 kiri
こんにちは。その日のうちに送信することができたね。これこそ鉄龍さんのペースです。
四段落をバランスよく、まとめることができたね。「個人で判断しなければいけない世の中」というのを「社会問題」として出すことができました。
第二段落では、「過度の発展」をその原因の一つ目として挙げたね。切符を買って電車に乗り...という行為がすべてだれとも話すことなくできてしまう世の中を「離人症」を引き起こすものだと考えたんだね。身近な例を挙げることができました。
第三段落では「他人に対する恐怖や無関心」を二つめの原因だと考えたね。「電子投票」というホットな話題を挙げているのがよかった。常に新聞やニュースに関心を持っているからこそ、出せる話題だね。「井の中の蛙な社会」という表現もおもしろい。。
最後は、書き出しの問題を意識して、自分の意見を述べることができたね。
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