国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   本当の美しさ   しっぽ

 人はみな豪華で飾られたものを美しいと思う。人の手によって作られたものは美しい。しかし、自然の中にあるものも美しいということを忘れてはならない。昔の日本人は、庭の木々を眺めたり、花を愛でたりするのを楽しんでいた。自然には本質的に備わっている美がある。しかし、現代の私たちはそれを忘れがちである。この手を加えられていない、本来の美しさに目を向けられるような人間になりたい。
 その第一の方法に、そのものの自然な姿に良さを見つける、ということである。私の学校は化粧は禁止である。今の私たちの年代は、自分自信に興味を持ち、容姿を気にする時代である。「もっと綺麗になりたい!」と思って少しアイメイクをして学校に来ている友達がいた。いつものように化粧をして登校していた彼女は、ホームルームの後、突然先生に呼び出された。「あなた、化粧してるでしょ」先生はそう切り出した。初めは彼女も否定していたが、最終的には認めた。「化粧なんてしなくても、まだ若いから綺麗よ。化粧なんて年とってからも出来るでしょ。でも、スッピンで街歩けるのは今だけなんだから、今の自分を大切にしなさい」と言って、先生はその子に注意したのだった。確かに、最近、外に出て周りを見渡すと、平安時代の絵巻物を見ているような、不思議な気持ちになる。みんなが同じメイクをして、同じ顔をしているのだ。一人ひとりの個性を大切にして、ありのままを受け入れられるようになることが必要だと思う。(体験)
 また、第二の方法に、近頃の週刊誌のような過剰な報道などばかりに刺激を求めない、ということである。電車の中吊りを見ていて、目を見張ることがある。一般人なら誰もがすることも、芸能人がやると一つの大きな記事になる。確かに、小説やコラムよりも、それはずっとリアルで面白い。だが、そのような特殊なことばかりに刺激を求めていると、自分が今いる現実世界に対して次第に実感がわかなくなってきてしまう。遠いところで起こっている途方もない大きな出来事よりも、今日、自分の周りで起こった小さなことについて考えてみることも大切なことである。
 確かに、人が手を加えたものは、人のためにつくられているので、美しいものとして認識しやすい。しかし、何気なく道端に咲いている花とか、小さな生き物は、自分のためだけに一生懸命生きている。その懸命な姿が、人の心を動かすことが多々ある。本当に美しいものは、見せ物としての外見ではなく、自分自身のための内面からの美しさなのである。

   講評   nane

 冒頭の説明と意見、すっきりしているね。たぶん、しっぽさんの考えとぴったりの意見だったのでしょう。
 第二段落の実例の先生の言葉もなかなかいい。年をとると、お化粧をしなければ歩けなくなるのかもしれないね。(笑)「平安時代の絵巻物」は面白いたとえ。なんだか、みんなが同じ格好をしているのを外から見ると、ちょっと滑稽な感じがするね。でも、あれはあれで、連帯意識の表明なのかなあ。
 週刊誌の過剰報道も、社会的ないい例。しかし、ここはもうひとひねりして、予想外の実例を入れていけるといいかも。読んでいる本は歴史上の実例を入れていくと、幅が広がりそう。
 反対理解は、もっと強く書いてもいいよ。人工の美を追求する中で生まれた価値あるものも確かにあるからね。というか人類の歴史は、人工のものの歴史だから。

 高得点が続くね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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