創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   文化の違い   しっぽ

 今や日本は欧米と並ぶ文化の持ち主である。日本は遅れた分を取り戻そうとして、必死に欧米の後を追いかたのである。だから今、どの国にもパソコンがあり、車があり、素晴らしい発明品がある。しかし、そのどの製品も、日本と欧米では使う目的や求めるものが違うのである。欧米の文化は進歩しているから良い文化に見えるが、それをそっくり真似るのではなく、日本人なりに消化して、自国の文化に取り入れるべきである。
 その第一の方法として、自分が本当に心から求めているものを探す、ということである。つい先程、中国で新しく発表されたロボットの話を聞いた。その名も『先行者』。侍魂に基づいた、強力な(?)戦隊ロボットである。彼はとても優しそうな顔をしているが、股間から発砲する恐ろしい兵器である。それに対して、日本で最近開発されたロボット『アシモ』は、歩いたり踊ったりするなど、人間の生活に定着しやすく、また癒しを与えるものとなっている。中国と日本のこの差は何だろう。この二つの国は、ロボットに対して求めているものが全く違う。片方は攻撃に重点を置き、またもう一方は人間との共存をテーマにしている。これは文化の異なりから生まれた差異である。もし、中国ロボット『先行者』が日本に輸入されたとすると、それはものすごい違和感を放ちながら、誰にも必要とされずに孤独な身となるだろう。平和主義の日本には存在してはいけないものだからである。一口にロボットと言っても、沢山の種類がある。その中から適切なものだけを選ぶということが必要なのである。
 また、第二の方法に、日本の文化について学ぶということだ。学校では世界史を重点的に勉強するが、自分の国についてもしっかり学ぶべきなのだ。その昔、ロシアのエカテリーナ二世は、自分がロシアの皇帝になる時、ロシアについて沢山のことを学んだ。病気にかかっても、自分の床には医者ではなく、ロシアについて詳しい先生を呼んだという。それだからこそ、ロシアに最も必要なものを見極め、良い政治を行うことができたのかもしれない。
 確かに、最先端のものを取り入れる、という柔軟性は自身の発展のためにも必要なことである。しかし、ただ我武者羅に全てを真似るのではなく、自分たちの文化をよく理解した上で、本当に必要なものだけを取りいれなければ意味がないのである。私たちは、このことを踏まえて、文明の進歩について考えなければならない。

   講評   nane

 91点の作文になったね。
 先行者もそうだけど、アメリカでのロボット研究なども、いちばんの目標は軍事面への応用らしい。日本のロボットは、敢えて癒し系にこだわったというところが製作者の心意気だろうね。
 ロシアのエカテリーナ二世の話なども含めて、材料を幅広く取ったところがよかった。
 今回の長文は、日本と欧米の文化比較を的確にまとめている。この長文は何度も読んで、内容を自分のものにしておくといいよ。
 結びの自作名言は、もうひとひねり。○○はAでなくBである。というときのAは世間の常識、Bは逆説の真理。この結びの5行の印象が全体を左右するので、清書のときはもう一回工夫してみよう。

 日本のロボットの話は、いろいろな場面で使える。今度、データを調べておくといいよ。

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