国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   6.2週の課題   うるい

現在、中国を筆頭にアジアの経済成長が目覚しい。その原動力となっているのは安価な労働力である。また、これから科学技術がさらに発展し、今まで人間がやっていたことを機械やロボットが作業するようになることも増えるであろう。そういった中で、これからどのような人間が必要になってくるのであろうか。現在の日本では、学歴が重視され、子供たちを画一的な鋳型にはめ込むような教育が行われている。その結果、本来人間に備わっているはずの好奇心を失った大学生が増えている。しかし、知的好奇心から生まれる想像力は心に必要な遊びであり、それはまた創造を生み出す原動力でもある。そういった創造性を持つ人間がこれからは必要なのではないか。
 戦後の日本は貧困から抜け出すために、経済を成長させることに専念してきた。それは、欧米諸国に追いつこうとしてきたのだともいえる。それを達成するために努めてきたのが、教育水準を上げることだった。その結果、国民の教育水準は上がり、戦後の急速な経済成長を成し遂げる原動力となった。しかし、そういった教育制度は個性の能力を尊重することよりも、子供たちを型にはめることが多く、全体的にみれば、例えば識字率や計算能力の高さにうかがえるように、たしかに優秀ではあるが、その反面、想像力にあふれた個性のある人間が生まれにくくなってしまった。
 経済成長を成し遂げ、経済大国となった日本には新たな目標が必要なのではないか。新たな目標を見つけるといっても容易ではないが、その一つの参考例として、フィンランドの教育制度には学ぶものが多い。フィンランドはOECDが行った主要先進国の15歳の学生を対象にした学力テストで1位の成績を修めた。暗記して記憶した知識の量を問うものでなく、思考力・読解力に主眼を置いたOECDの学力テストでフィンランドの学生は好成績をおさめた。フィンランドでは日本のような詰め込み教育ではなく、まさに思考力・読解力の養成に力を注いできたという。その教育制度のベースとなっているのは、「起業家を輩出する」という国の明確なヴィジョンであり、それがテストの結果に反映されたのである。
 たしかに、これまでの日本の教育制度が果たした役割は、小さくない。この国の経済成長を支えてきたのは、まさに日本の高い教育水準の成果だともいえる。しかし、急速に変化していく現在の世界情勢の中では、今までの教育でおろそかにされていた部分を見直し、子供たちそれぞれの個性を伸ばすような教育を行っていく必要があるであろう。

   講評   nane

 今回の文章はよくまとまっていた。
 得点90点というのは、高い方。
 字数に余裕があれば、第二段落に自分自身の体験を短く入れていこう。
 第三段落の社会実例のフィンランドの例は的確。ただし、同じ表現が続くところがあるので、語威力の豊富さという点で多少物足りないところがありそう。工夫してみよう。
 結びの意見もよくまとまっている。反対理解をこのように書くと、意見に説得力が増す。このあと、自作名言を入れてみよう。
 提案という形のまとめのあと、自分自身の問題として考えるひとことも入れていくと更に力のある結びになる。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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