国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   比喩の長所   聖羅

 比喩を、日常の会話で効果的に使うと、表現が生きてくる。また、比喩は詩歌で古来重要な働きをしてきた。また、フォークボールを投げるというような肉体的な技術は、その動きをやってみせることが最上の、それ以外にない教え方だと思っていたが、そこにも比喩が大きな働きをしていた。(要約)私たちは比喩表現を大切にしてその効果を生かしていくべきだ。
 その第一の理由に、比喩を使うと相手がより分かってくれるからだ。私の体験でこのようなことがあった。小学三年生ぐらいのとき、家族で上野の博物館へ行った。お昼過ぎ、父と母が良いレストランを探しているすきに私は彫刻が置いてある広場へ行った。父と母にすぐ呼ばれたため、ほんの三分ほどしか見ることができなかったが、数ある彫刻の中でとても印象深い物があった。昼食を食べている最中私はその彫刻の名前が知りたくて父に話した。
「お父さん、アレの名前知っている?」
「アレってなんだい?」
「お父さんとお母さんがレストラン探していたとき見た『チョーコク』。」
「どんな彫刻だい?」
今の私だったら「高さは私より大きくて、黒光り、前かがみになっていて、ロダンが作ったやつよ。」と言っているだろう。これだけで分かる人も必ずいるだろう。しかしその頃の私はこう言ったそうだ。
「あのね、石に座ってひじをついているの。」
「?」
「それでね、まるで、かけっこで走ってて途中まで一番だったのにゴールの前で転んでビリになっちゃって、泣きたくなっちゃう様なお顔をしてたの。」
そう言ってその顔を自分でやってみた。私の説明で分かったのか、私の顔で分かったのかは知らないが、父はああ分かった、という顔をして
「それはロダンが作った『考える人』だよ。」
と教えてくれた。このように縦何センチ横何センチ、製作者は何年うまれのどこ出身など具体的な数字より、その彫刻のことを比喩を使って表現した方が伝わりやすかった。
 第二の理由として、比喩を使った方が人を納得させることができるからだ。『毎朝、歯をみがくのに、一週間分まとめて一挙にという人はいない。』と言うこの名言も、比喩を使っているからこそ納得させられ、分かりやすいのだ。
 確かに、数字などを使って正確に表す方が適している場合もある。しかし、『辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である。』という名言があるようにときには比喩を使いながら自分なりの表現を工夫していくことも大切である。

   講評   takeko


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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