低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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修学旅行で学んだこと クリリン
北海道には日本の乳牛の49%およそ半分が生息している。なぜ、北海道でこんなにも酪農が盛んになったのだろうか。その歴史は北海道の開拓時代(明治時代)までさかのぼる。このころ、日本は新しいアメリカ型の農業を行うために、アメリカから指導者と牛や羊を招いた。広い土地・涼しい気候に恵まれている北海道は酪農にてきしているとされ、札幌の真駒内に牧場を開き、そこで酪農方法・チーズやバター作りの方法を学んだ日本人の青年たち「宇都宮仙太郎」「町村敬貴」「出納陽一」「北村謹」が酪農のリーダーとして北海道にたくさんの牧場を開いたのだ。
修学旅行3日目、わたしは「搾乳体験」をした。牛を間近で見てみると、想像していたより体が大きく、あたたかかった。おなかに出っ張っていた血管は牛乳の元になっているため、とても太く迫力があった。実際に「搾乳」をしてみると、しっかりときつく押さえないと牛乳は出てこなくてとても難しかった。今は機械があるから、たくさんの牛の「搾乳」をすることができるようになったけれど、昔は手作業だったわけだから、手間と時間と体力をすごく使った大変な仕事だったのだろうなぁと思った。
今、わたしが家で飲んでいる牛乳は牧場で「ミルカー」という機械でしぼられたあと、パイプラインを通って、「バイルクーラー」と呼ばれる貯蔵タンクに集められる。そして、タンクローリー車によって牛乳工場に運ばれ、殺菌し、パックにつめられる。それが、船で関東に運ばれ、スーパーなどで売られている。このように、牛乳はしぼったあと、お店に並ぶまでにもたくさんの時間と手間がかかっている。
現代の社会はほしいものが苦労なしにいつでも手に入るようになってきている。そのため、自分が望まれた環境にいることができることがどれだけすばらしいことかを忘れかけている。少なくとも、わたしは北海道で「搾乳」体験をするまでは、スーパーやコンビニに売っている牛乳にたくさんの人の苦労がつまっていることに気づいていなかった。例えば、牧場で働いている人は毎日休まずに牛の世話をしていたり、朝早くから牛にえさを与えたりしているのだ。また、牛乳は「牛」にしか作り出すことのできない貴重なものであり、命ある動物に分けてもらっているという感覚がうすれていた。今回の体験学習で、わたしは1つのものを作り出すことの大変さ・命の大切さを学ぶことができた。だからこそ、これからは自分が不自由なく暮らしていることに感謝して生きていきたいと思った。
講評 iwa
貴重な体験を、「たのしかったぁ。」で終わらせることなく本当にしっかりと見つめることができましたね。「搾乳」という体験からわかった「酪農」という仕事の大変さ。実際に動物たちに触れることで感じた「いのち」の重さ。わたしたちの食卓の上にごく当たり前のように並んでいる「牛乳」から考えられる様々なテーマをバッチリとらえることができています。
北海道はどうだった?先生は二度ほど遊びに行ったことがあるけれど、行くたびにその大地の広さに感動してしまいます。ここも日本なんだよなあって思っちゃうんだよね。一生の思い出に残る修学旅行。ステキな経験ができて本当によかったね!
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