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　　　お金にかえられない宝物　　　スマイリー

「ワンワン」
かわいい声でなく愛犬レオン。家にレオンが来たのは、なによりのプレゼントとなった。(書き出しの工夫)
　愛犬レオンは、私と弟の誕生日プレゼントと、クリスマスプレゼントだ。私と弟が必死に頼みこんでやっと買ってもらった。毎週毎週ペットショップに通って、レオンを見つけた。７月15日生まれでもうすぐ2歳。今までのプレゼントの中で、一番心に残っている。レオンは本当に可愛くて、家のアイドルだ。とにかく遊ぶのと人と犬が大好きで、仲良しの犬もたくさんいる。
　レオンは、いくつかの言葉を覚えている。一つは「散歩」だ。レオンに「散歩」は、禁句といっても過言ではない。ちょっと散歩の話をしただけでも、しっぽを振ってすごく喜ぶ。お母さんと
「後で散歩いってきて。」
という話をしていると、しっぽをたてて走りまわる。だから散歩に行く時は
「散歩いこっか．．．。」
と話していくようにするとレオンの可愛い姿が見れる。散歩はレオンの一番好きな言葉だろう。レオンは、散歩＝父と思っているみたいで、父が会社に出勤する時刻をおそくして、朝遅くまでいるときも、レオンはしっぽをふっている。他におぼえている言葉は、「ごはん」だ。
「ごはんたべよっか。」
というととっても喜ぶ。このことから、レオンの生活＝食べるー散歩ー寝るー散歩ー寝るー遊ぶー寝るー食べる、だということが分かる。他にも、おすわり、まて、よし、などを覚えた。今、ふせを覚えている途中だ。
　レオンはやっと私になれてきた。今までは、いくらよんでもしらんぷりで、お菓子をみせたときだけ私のもとにやってきてくれた。だけど、やっとなれてきたのか、
「レオン、おいで！」
と呼ぶとすぐに走ってくる。走ってくる姿は、まるでドラマのワンシーンみたいで、とってもかわいい。このまえ、ピアノをひいている途中にレオンをよんだら、はしってきて、私のとなりに座った。そして、おすわりをさせたらレオンはそこからうごかなくてずっと私のとなりにすわっていた。私はとっても感激して思わず
「レオン！」
とさけんでしまった。(体験)レオンがここまで成長してくれたのがとってもうれしい！
　人間にとって本当にうれしいプレゼントは、お金でかえない価値がはいっているものだと思う。いくら価格が張っていても、心が入っていないと全然うれしくない。レオンがくれたたくさんの思い出は、私にとって、かけがえのないプレゼントになった。
　「ワンワン。」
可愛い声でなくレオン。レオンがくれたプレゼントは、お金にかえられない私の一生の宝物だ。

　　　講評　　　miri

「レオン」の姿が思い浮かぶような、あたたかくよい作品ができました。
＜第１段落＞「あ。レオンが鳴いている！」と思わず耳をそばだててしまいますね。うまい書き出しに続き、状況説明もばっちりできました。
＜第２段落＞この段落の体験実例は、「レオンと人間の言葉」が中心ですね。毎日言っていると、犬もおぼえたりできるんですね。すごいね。
＜第３段落＞ここでは、スマイリーさんとの関係です。詠んでいてほほえんでしまうような幸せな光景ですね。
＜第４段落＞ほんとうに「お金でかえない価値がはいっているもの」、これが大切ですね。世の中の大人たちもみんな、このことを胆に銘じてほしいですよね。最後の１文もたいへんよいですね。じょうずに書けました！