国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「かめ」のススメ   FULLMOON

 イソップ物語に、「うさぎとかめ」という物語があること、ウサギと亀が競争してウサギが途中で昼寝をして亀が勝ってしまうというストーリーは、誰もが承知していることだろう。「うさぎとかめ」を知って「亀のような生き方」をしてみたいとは思わないだろうか。
 そのための第一の方法は、いつでも長い間力を出す能力を持つことだと思う。私の予備校では、1週間ごとに漢字のテストがあるとき、2タイプの人間がいるはずだ。片方は5分前からまるでボーイング747の勢いかという速さで勉強し始め、満点を取る者。もう一方は、1週間前から地道に漢字練習をし、多少要領が悪かろうと、当日はきちんと満点を取れる者。もちろん言うまでも無いが、前者はウサギで、後者は亀である。「うさぎとかめ」の中では、亀は地道にトレーニング(?)を積んでいたからこそ、ウサギが昼寝をした隙に飼ってしまったのである。ちなみに前者の場合、5分で覚えて5分で忘れるのがオチである。確かにウサギが寝なかったら亀は勝てなかったかもしれないが、2つには似た点がある。結局は「努力が天才に勝る」という名言のとおりなのである。長文「自分で判断し決断し行動する」のなかでの「レポートのテーマは自由」というのも、日々の勉強をした努力ものならどうにかなるものを、少しやっただけでできる天才者は経験が少ないから、結局は困り果ててしまうのではないか。
 第二の方法は、才能を信じて長い目で子供を育てることではないか。エジソンは、母親が才能を信じ育てたからこそ偉大な人物になった。かのイチローは、父親がプロ野球選手にしたいという願いを持ち、才能を開かそうとした。イチローが小学生だった頃、1年の365日のうち、父親と共にバッティングセンターに行かなかったのは、たったの1日だったという。それはバッティングセンターが元旦で休業だった日なので、いけないのも仕方ない。イチローの才能ももちろん開花し、6年生のときの大会は打率6割超、4番ピッチャーとして全国大会に出場したらしい。結局は亀だってそれなりの教育をすれば成長するものであって、日曜8時の動物番組を観れば、絵を描いたりお買い物をするチンパンジーとかが出ているものである。
 確かにウサギのように余裕ブッこいて楽勝狙いもかっこいい。でも、誰もが達成感を味わいたいし、本当の実力をつけたいだろう。そのためにも地道に、STEP by STEPの精神で一歩ずつ踏みしめてゆけば、美しい華が咲くのではないだろうか。

   講評   kamono

 地道な努力が何よりも大切だね、という意見文を、ユーモアたっぷりに、実例たっぷりに、書くことができました。天才には、そんな必要ないかもしれないけど、大部分はふつうの人、ふつうの人には、地道な努力、ですね。ふつう、亀は勝てるはずがないのに、勝てるのは、ウサギの油断よりも、「亀は地道にトレーニング(?)を積んでいたからこそ」と、言えたことが良かったです。漢字学習の仕方も、イチローとチチローの話も、良かったですね。5分で覚えて5分で忘れるのがオチである、面白い! イチローの364日も、すごいね。こういう話が書けるところが、とてもいいですね。
余裕ブッこいて楽勝狙いもかっこいい、けれど、こういうのには、落とし穴がたくさんあって、はまりやすいのだね。大人社会でも、ざらにあります。誰もが達成感を味わいたいし、本当の実力をつけたい、そのためにも地道に、これがやはり、王道というものですね。そこをしっかり押さえて書きました。さて筆者、村上君は、選ぶ道は、題名からも、地道ですね。最後の1行、傍観者的に読み取られる恐れが、なくはないので、念押しの蛇足です。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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