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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「日本のなべ文化にならう多様性の受容」   高原 八千穂

 今日の世界の情勢を見ると,異なる宗教や民族間の闘争による,壊された建物,傷ついた人々の映像は,日々あたりまえのように流れている.もともと多種多様なものを,多様なまま受け入れられず,一本化しようとする勢力への反発が闘争の源となっているのだと私は思う. 
 敬虔な信仰信者が多い国の人にとって.日本人がクリスマスを祝った一週間後の元旦に,神社に初詣に行き正月を祝う様は,到底理解できるものではないだろう.しかし,それは日本人が,それぞれを宗教的な儀礼として捉えている訳ではなく,季節の慣習や行事として生活の中に取り入れて楽しんでいるように思う.これは,なべもの文化に見られる思想や信仰と違う次元での結合原理を日本人が持っていたことを裏付けていると考えられる.
 しかし,多様性に寛容な日本人は,反面で,飽きっぽく,日本の流行の移り変わりは非常に速い.次から次へと流れ込んでくる異質なものを,全て同じ器に盛り合わせることに,何の疑問も抱かなくなってしまうことへの危惧が指摘されている.
 確かに多様性を許容することは,様々な文化や思想が氾濫する中に身を投じることではあるが,八方美人的受容性を持つ必要はなく,またその逆に,異質なものたちを無理矢理統一する必要もない.日本のなべ文化と世界の紛争の歴史から,将来への方策を学ぶことが出来るとすれば,多様なものを,ある特定の国の価値観で武力や政治の力をもって統一を図ろうとすることではなく,日本のなべ料理に学び,思想や信仰や民族の違いを超えて,人と人との距離を縮める経験を,多くが共有することで,多様性を個性として受け入れる心を育てることだと私は思う.難しいことは抜きにして,まずは,食を共にしてみよう.その経験を通して,異なる文化や民族に対する尊敬の念と,いとおしむ気持ちが自然に発生してくるだろう.

   講評   nane

 複数の長文を、今日の社会問題に合わせてよく消化してまとめました。
 時間はかかったと思いますが、最初で120分ならば早い方です。最終的な目標は1200字60分ぐらいで。
 文章の流れがスムーズなので、実力は充分あります。一文が100字を超えると読みにくくなるので、読み返したあとにそういう文があれば二つに分けておくといいと思います。
 実例に自分の個性的な体験を盛り込めると、更に印象的な文章になります。これまでの体験の中から、個性・挑戦・感動のあるものを意識的に入れてみてください。
 森リンの点数は96点で、かなり高得点です。素材語彙が94点で語彙が豊富ですね。
 次回もがんばってください。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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