国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自信ヲ持ツコト   カノン

 「今日もテスト、明日もテスト。」最近この言葉が私たちの間で合言葉になっている。特に高校二年生になってからはテストの回数が急に増え、一回で覚える量も半端ではなくなってきた。その度に私は、大きなため息とともに「覚えられない」とつぶやくのだった。はっきり言って、私は暗記が大の苦手だ。しかし、そんな私でも得意分野と言えるものがある。ところが現在の学校のシステムや日本社会は、まだまだ成績や学歴などといった、その人の表面的な部分しか評価しないような部分が少なからず残っていて、大きな問題を引き起こしている。獲得した点数だけがその人の価値を示すバロメーターのようになっているのは間違っているに違いない。私は、苦手なものをなくすというよりもむしろ自分の得意な分野を伸ばしていくべきだと思う。
 そのための方法として第一に自分自身をよく理解し、得意とすることに自信と誇りを持つことである。私も苦手分野は多々あるものの、得意なことに関しては「出来る」と胸を張って言えると思う。例えば、
料理。これは家庭の事情もあって他の人よりはかなり出来ると思う。作文も好きだ。友達は書くことが億劫だと嘆いているが、私はお陰様で作文に対して抵抗を感じたことは一度もない。学校の宿題ででレポートを出され、友達は皆文句を言っている傍ら、私は内心「よし、やってみせるぞ」と皆違った心意気でいる。また我ながらリーダーシップもあると思う。積極的に様々なことにチャレンジするのは大好きだ。こうして書き出してみると、「なんだ、私も捨てたもんではないな」と自信が湧いてくる。自我を周囲にアピールするというのは充分出来ていたように思われる。
 第二の方法としては、日本社会のあり方を変えていくことだと思う。具体的に言えば、一人一人の個性を大切にし、それぞれの得意とする分野で活躍していく、つまりアメリカの社会を参考にすると良いと思う。当たり前のことだが、人には得意なものとそうでないものがある。しかし、日本はテストや偏差値で良いスコアを取った人だけが良い評定をもらい、薔薇色のエリートコースを突き進む切符を手にできるというある意味、偏見とも言えるような状況が未だ残っている。出来ないことを責めるより、得意なことを伸ばそうという動きが更に強まれば、その人の人格を損なう心配もなく、もう少し余裕のある伸び伸びとした人生が送れると思うのである。
 確かに学校で行う授業やテストが無意味なものとは思わない。立派な人間を形成するには必要な段階なのだろう。しかし、詰め込み式に次から次へと高度な勉強をさせていくということに対し、私たちは疑問を抱きつつある。私たちは補修を受けるために生まれてきたのではなく、自分を精一杯表現し、自分の生きた足跡を残すために今ここにいるのだと私が思うように、私たちは自分の持っている能力を盛んに試していくべきである。少し失敗したくらいでへこたれずに、また前を向いて今を歩いていこうと強く思った。

   講評   miri

<第1段落>うわー大変ですね! でも、まるでテストのない身になると、ちょっとなつかしくなったりするかも。。。「人の表面的な部分しか評価しないような部分が少なからず残っていて」というところ、よい表現ですね。また、意見がきちんと述べられましたね。
<第2段落>「自分自身をよく理解し、得意とすることに自信と誇りを持つこと」ひとつめの方法ですね。カノンさんて、すごい!特に作文が特技なんて、最強ですね!(多少手前味噌)料理ができるというのも高ポイントですね。非常に説得力のある実例が並びました。
<第3段落>日本社会全体へと目を転じました。「出来ないことを責めるより、得意なことを伸ばそうという動きが更に強まれば、その人の人格を損なう心配もなく、もう少し余裕のある伸び伸びとした人生が送れる」そのとおりですね。
<第4段落>「私たちは補修(補習ですね)を受けるために生まれてきたのではなく、自分を精一杯表現し、自分の生きた足跡を残すために今ここにいる」という一文、効いています。熱い主張が伝わってきました。すばらしい結びの文です。
                      

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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