創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本   175R

 アメリカ国内で大ヒットし、売りつくされたケーキミックスはヨーロッパやオーストラリアにも進出した。そして日本人のきわだった食生活の洋風化に目が向けられ、有望な市場として利益はじゅうぶん得られると考えた。しかし、そのころ日本にオーブンを持っている家庭がなかったので、電気釜で作れるケーキミックスが誕生した。しかしケーキミックスはさっぱり売れなかった。そこで日本の主婦に雑談形式で話しを進めていき、最初は好意的な意見が出ていた。しかしお米は日本の食文化で大変重要なものである。主婦たちは御飯を炊くのと同じ器でケーキを作るとバニラやチョコレートに汚染されてしまうないかと考えた。民族的な伝統に根ざしている問題なら、手の打ちようがないからである。だから日本ではケーキミックスは売れなかったのである。
 私はパンよりも御飯が好きだ。いつも晩御飯は三杯ぐらいは食べる。そして、小さい頃から御飯を残してはだめだ、とお母さんに教えられてきた。最後の一粒まで農家の人が作ったものなんだから残してはだめよ、と。私は5年生のとき、社会の学習の一環としてバケツ稲を作った。バケツに種を蒔いて芽がでたら選り抜きをして、少ししたらバケツの水を抜いて、また水を入れる。そしてやっと稲穂らしくなってきたとおもいきや、今度は害虫やすずめの面倒を見なければならない。たったのごみ箱程度の大きさのバケツだけでこれだけ大変なのに、農業を営んでいる人たちはまるで生後○ヶ月の幼児の母親ぐらい忙しそうだと思った(笑)。しかしどんなに大変で忙しくてもやっぱり私はパンよりも御飯がはるかに好きだ。
 今から十年位前、店頭から国産米が消えたことがあったらしい。米不足の影響でどこへ行ってもお米がなかったらしい。聞いた話ではそのときはタイ米を食べていたが、ものすごく不味かったそうだ。いつも食べているお米とうってかわってパサパサのお米で過ごしたのだから、耐えられないくらいのものだろうと思う。日本文化の中で白米は尊重され続けていただけに、いつもの生活の知らないうちにお米が欠かせないものになっているのだと思う。
 私は日本人にとってお米とは一番重要な「食べ物」であると思う。しかし今日本人はお米をあまり食べなくなっている傾向にある。私は先代の人々がここまで作りあげたお米の文化の花を今ここで枯らしてしまうのはあまりにももったいないと思う。これからは食べ物の文化に限らず、さまざまな日本特有の文化を大切にしていくことが大事だと思った。

   講評   miri

<第1段落>長文を読んで、すばやく重点を理解できますね。またそれを簡潔に要約できます。これはすごい武器ですね。
<第2段落>ごはん党というだけあって、思いがこもっていますね。たとえも、実感のこもったものが使えましたね。
<第3段落>そうです!タイ米もピラフにすればおいしいとか、言われましたがやはりなじまなかったようです。「いつもの生活の知らないうちにお米が欠かせないものになっている」のところ、「いつもの生活で」のほうが意味が通りますね。
<第4段落>まとめの段落も、たいへんよくできています。今回は特に表現力に目をみはります。「お米の文化の花」、とてもよいですね。「枯らして」は、「枯らせて」のほうがよいでしょう。最後の一文も、さらに視野を広げた点がすばらしいですね。
                          

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