国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本人と外国人の差   ブラックベーダ

 したがって、あと、どのくらい可能性の余地があるか、その「残された部分」を両者は見きわめようとし、この言葉が頻出するわけである。日本の絵画の特質に「余白」の美というのがある。そして「余白」をそれぞれが、想像によってどのようにうめるか、当の作品は作者と鑑賞者、双方の「せめぎあい」にかかっている、といってもよかろう。(要約)
 「そこをなんとか。」(書き出しの工夫)
とお願いされると日本人は断りにくい。だが外国の人は簡単に断ってしまう。日本は外国に比べるとやさしい国なのだろうか、それとも外国が厳しいのだろうか。私もそういう体験例がある。たとえば友達と遊ベない日に
「ねえ、今日一緒に遊ぼう。」
といわれて私は、
「う〜んごめん、今日は遊べない。」
と断った。だが
「お願い、今日遊ぼう。」
といわれるといやでも断れないので、
「じゃあ明日遊ぼう。」
という。誰にでもこういう体験はあるだろう。だが外国人は
「一緒に遊ぼう。」
といわれるとダメだったら、
「今日はダメ。」
ときっぱりいうだろう。日本人は外国人に比べたらまるで生まれたばかりの赤ちゃんのようで話し合いにくいと思う。(笑)
 実際「そこをなんとか」という表現の中には日本人の物の考え方が、実によくあらわれてる。その考え方とは全ては完全ではないということだ。そこでたのむ方もたのまれる方もいくばくかの部分必ず保留されている事を前提に話し合う。したがって、あとどれくらい可能性の余地があるかその「残された部分」を両者は見きわめようとし、この言葉が頻出するわけである。
 外国人は何事でもきっぱり断ってしまう。それに比べて日本人はかわいそうなのであまりきっぱりとは言えない。そして日本人は
「そこをなんとか。」
という言葉に心を強く動かされることがわかった。

   講評   nara

この長文に書いてあるようなことは、ふだんあまり考えもしないかもね。しかし、「そういえばそうだなぁ。」と思ったでしょ。難しい内容だけれど、よく考えれば決してわからないものではない。これから、こういう文章をどんどん読んで、感想をまとめていこう。
 長文から抜き出した部分は、第1段落にまとめておくといいね。後半にある「実際……」はすごくかっこいい文だと思ったら、ブラックベーダ君の文ではなくて、長文だった。(笑)自分の意見なのか、長文なのかは、はっきり区別させておくといい。
 この「実際……」というところにある「保留・可能性の余地」というところは、まさに、ブラックベーダ君の体験談と重なるところだ。「うーん、今日はだめだけれど、明日なら何とかなるよ。」ということね。これが、外国の人の言った「今日はダメ。」であれば、明日のことは関係なく、「とにかく今日はダメ。」ということを、はっきり伝えていて、「何とか」ならない状態だということをきっぱり伝えているのだね。
 どうして、このようなちがいが出てくるのか。これは、「どう答えることが相手の望むことか」が、日本人と欧米人ではちがうということね。欧米人は、「イエスかノーかをはっきり伝えることを、相手は望んでいる。」と考えているのだろうな。それに対し、日本人は「誘っているのだから、イエスと答えてほしいのだろうな。」と考える。どちらがいい・悪いということではないことに注意しよう。
 このようにちがいがあることをあまり考えずに話していると、「日本人はいつもあいまいで困る」とか「外国人はズバズバきつい言い方をする」と、自分とちがうことがすごく気になってしまうだろうね。第2段落に「日本は外国に比べるとやさしい国なのだろうか、それとも外国が厳しいのだろうか。」とあるけれど、ブラックベーダ君はどう思う? この「……か?」という答えを自分なりにまとめて、最終段落に入れられると、もっといい意見文になりそうだね。

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