低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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新しい物が発明される時 ガンダム
新し物が発明される時
ガンダム
ランプ売りの巳之助は、電灯が広まったために、商売を失ってしまった。そして、何のうらみもない人の牛小屋に火をつけようとした。しかし、マッチがなく、火打ちの道具を持ってきた。けれど、不便でなかなか火が点かない。そこで巳之助は、
「古くせえもなア、いざというとき間にあわねえ。」
とつぶやいた時、ちょうど月が出て空が明るくなるように、巳之助の頭がこの言葉をきっかけにして、晴れてきた。古い自分の商売を失われるからとて、世の中進むのを邪魔しようとしたり、何の恨みもない人をうらんで火を点けようとしたのは男としてなんと見苦しいざまであったことか、と気がついた。
僕は、巳之助が自分のしていることが、悪いことだと自分で気がついてよかったと思う。もし、火を点けていたら、死者がたくさんでていただろう。悪いことをする前に、気づくことがとても大切なことだと思う。
この話を読んで僕にも似た話がある。それは、学校の音楽室に有るレコードのことだ。CDが広まったおかげでレコード産業は、急速におとろえてしまった。なぜなら、CDは、レコードと比べて傷がつきにくく、扱いやすいからだ。レコード針もいらないし、手入れ用のスプレーやレコードふきもいらないから、それらを作っていた会社は、商売を失ってしまったのだ。先生がそんなレコードの話をして、音楽をかけてくれたら、雑音がたくさんあった。
僕は、CDのほうがとても便利でいいなと思った。しかし、レコードの手入れをする道具を作っていた会社の人たちは、かわいそうだと思った。仕事がなくなり、この人達は悲しかったり、苦しかったりしただろう。今は、ちがう仕事をみつけて頑張っていてくれたら・・・・・・と思う。新しくて、便利なものが発明されて広まるとき、古い物を作っていた人達は、犠牲になるからとてもかわいそうだと思った。
講評 siro
長文とにた話が特によく書けています。CDの普及によってレコード産業が衰えたという現状から、レコード産業に携わっていた人々の気持ちを察していますね。悠吏くんの優しさがよく伝わってきます。「今はちがう仕事を見つけて頑張っていてくれたらと思う。」という励ましが当事者の方々に届くといいですね。
・ 要約は大事なポイントをしっかりおさえることができています。長文全体の流れをきちんと把握していますね。
・ 「悪いことをする前に、気付くことがとても大切なことだ」と、長文から学んだことを述べていますね。このことについての具体例を、にた話として入れてもよいですね。
ところで、長文とはあまり関係のない話ですが、今回の作文にはCDとレコードのことが書かれていましたよね。〜ここで豆知識です。〜レコードの音は「アナログ」といいます。一方、CDの音は「デジタル」といいます。アナログとデジタルの音ではどちらが鮮明に聞こえるかを考えると、「デジタル」のような気がしますよね。悠吏くんの作文にも、レコードは「雑音がたくさんあった」とありましたが、まさにそのとおりです。しかし、実は音をデジタル化することによって、雑音以外にも微妙な音の波長を消してしまっていることを知っていますか? つまり、雑音はなくなるかもしれませんが、音の膨らみも同時に省いてしまっているのです。レコードとCDを比べるとき、ともに音楽を奏でる道具という点で考えると、優劣つけ難くなりますよね。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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