国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   友情のおんがえし(「救出」を読んで)   アルカディアス

 明治二十三年、紀伊半島沖でトルコの船が台風にまきこまれて難破した。それが人々の懸命な努力で六百九人のうち、六十九人が救出された。そのできごとがあってから九十五年後、イランイラク戦争の最中に、イラクに取り残されてしまった日本人をイラクの飛行機がむかえに行って救出したのである。     
ぼくはこの本の中で二つ感動したことがある。一つはトルコの人達を救出した大島村の人達の思いやりだ。全く知らない国の人達に
食料を運び、手当てしたことに「なんてやさ
しい人達なんだろう。」と感心してしまった。
 中でも沖村長はとてもりっぱだった。電話がないので、いろいろな手段を使って役所や知事に伝えたり、医師を呼んだり,町役場に
保存してあった非常用の食料や現金を取り出してきたりして活発に働いた。その時の村長の気持ちは、国と国との交わりを結ぶ役わりをになってきた使節団の人達に失礼があっては、村の名折れどころか日本の恥になってしまうというものだった。僕はこの前の作文で国際人のことを考えたが、沖村長は本当の国際人だと思った。島の人々は助かったトルコの人達を見送った後は二ヶ月間も遺体の収容と埋葬を行った。
 二つ目は日本の人達から受けたまごころをトルコの人達がわすれずに、九十五年の間、学校で子供たちにこの事を教えてきたということだ。だからイラン・イラク戦争でイラクに取り残された日本人をトルコの飛行機が間一髪で救ったのはおんがえしだったのだ。
 ぼくはこんな経験をしたことがある。それは二十分休みのサッカーのことだ。ボクのチームにはサッカーのうまい子がいてぼくといっしょにホワードだった。試合中、ぼくにボールが回ってきたのでその友達にパスを回した。予想通り、その友達はボールをサッカーゴールの中に入れた。ぼくの回したパスがうまく回り、点が入ったのでぼくはうれしさをかみしめた。
 翌日、またその友達と同じチームになった。そして、昨日と同じようにホワードをまかされた。今回はその友達にパスが回り、「決めるのか。」と、思ったが友達はぼくにパスを回してくれた。その時、「なぜかな?」と思ったが考えるひまもなかったのでボールを思いっきりゴールにけった。ボールがゴールに入ると同時に、昨日のできごとが頭に浮かんだ。「もしかしておんがえしかな。」と思った。そして「こういうことが友情なんだなあ。」と初めて実感した.
 ぼくはこの「救出」という本をとおして「何かをしてあげることは、きっと自分に返ってくることだ。」と思った。まさに「情けはひとのためならず。」だ。
 今ぼくの本棚にこの本が愛読書としておかれている。

   講評   naoko

 夏の終わりに、すてきな本に出会えてよかったですね。要約を上手にしているので、内容がよくわかりました。「国際人」は国との国との友情を築ける人でもあるのですね。「情けは人のためならず」の引用もよくできました。意味を間違えやすいことわざですが、よく勉強しています。いそがしいけれど、これからもよい本に出会えるよう読書も大切にしてください。

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