国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   必要な遊び、いらない遊び   うここ

「ケ〜ント!!」
私たちの間ではやっていた遊び、それは「ケント」だ。その「ケント」とは、かくれんぼに似たような遊びだ。まずは、かくれんぼと同じように、鬼を決めてかくれる。そして、けんとをする場所を決めておく。(たいていは、鬼が数を数える場所だった。)そして、鬼に見つかり、「○○ちゃんみぃ〜っけ!!ケ〜ント!!」と言われてケントをする場所にタッチされたら負け。鬼よりも先に、ケントをする場所に「ケ〜ント!!」と、ケントをしたら勝ちだ。私たちは、1年から3年までの間担任だった先生にこの遊びを教わってから、いつも休み時間には外へ出て、ケントをしていた。今思い返してみると、よくあきずにやっていたなぁ、と思うのだが。
 学校が広かったので、私たちは場所を変えたり、範囲を広くしたりして遊んだ。昇降口で遊んだり、雨の日には学校内で遊んだり・・・。なかでも、一番私の印象に残っているのは、花壇の周りでケントをしたことだ。私が通っていた小学校には、「のぞみの像」という銅像があり、その周りに花壇があった。私たちは、「のぞみの像」にケントをすることに決め、遊んだ。(もちろん花壇を踏みつけるようなことはしなかった。「のぞみの像」は簡単にさわれるところにあった。)そこは、グランドに近く、運動用具がたくさん入っている、倉庫のようなものがあった。私たちは、そこに隠れ、鬼が来たら、反対方向に逃げ、鬼が反対方向から来たら、逆のほうへ逃げる、と、まるで子供が考えそうなことを実行していた。そして、鬼以外の人と手を組み、先にケントをした人が手で白々しく、マルやバツを作るのを見て、飛び出していき、ケントをするのだった。だいたい、いつも同じメンバーでやっていたが、とても楽しかったのを覚えている。
 最近は、みんなあまり外で遊ばず、友達と遊ぶ、といえばゲームをする、ということになってしまうことが多い。学校でも、友達と話して、一番盛り上がるのは、ゲームの話だ。私はゲームをしないので、話に加われず、ただ聞いていることが多い。幸い、私のグループの友達は、みんなゲームの話に興味がないようなので、それは不幸中の幸いだろう。私としては、友達と遊ぶのに、ゲームはあまり必要ないもののような気がする。対戦形式のゲームでも、コントローラーが二つ以上ないとできないらしい。あまり、大人数で遊べないゲームよりは、外に出て、けいどろや、鬼ごっこなどをしたほうが楽しいのではないだろうか。いま、日本ならではの遊びが忘れられつつある。黙って黙々とやるゲームよりは、友達との関係をもっと深められる、そういう遊びのほうが大事なのではないだろうか。<<前の話>>
 遊びとは、人間にとってなくてはならないものである。しかし、なくてもいい遊びも中にはあるのではないだろうか。私も、友達の家へ行くと、たまにゲームをやらせてもらう。確かに楽しいけれど、ゲームは脳に少なからず影響がある、と医学上判明したらしい。たまにはいいかもしれないけれど、友達と遊ぶことができる、大切な時間には、もっと違うことをして遊んだほうがいいのではないだろうか。私は、学校でゲームの話についていけないこともあるけれど、ついていけないから、自分もゲームをやりたい、とは思わない。ゲームをやって、「時は金なり」
というように、大事な時間を無駄に使いたくないからだ。私は、ゲームをやるなら、もっと違う遊びに大事な時間を費やしたいと思う。

   講評   ita

こんにちは、有紀ちゃん。1000文字をらくらく超してしまうなんてさすがだね。骨格がしっかりしている文章を書くことができる有紀ちゃんだから、あとは起こったことを詳しく、情景豊かに書いていけばいいんだもの。楽勝ですね。
<構成>
 前年度もしたと思うけれど新しい項目として「書き出しの結び」が出てきました。(書き出しの工夫ではないからね)今回だったら「ケーント」という会話文をもう一度結びで繰返し、文章に余韻を残しましょう。
<題材>
 体験実例が詳しく書けました。これが字数アップの秘訣ですね。少し事実文中心の文体なので、やわらかさを出すには、思ったこと、会話文、そのときの情景などをところどころに入れるといいかもしれません。
<表現>
 たとえとことわざのどちらもよく使うことができています。「時は金なり」ということばどおり、時間を大切に使いたいものですね。
<主題>
 一般化の主題がよくできました。一歩進んで「遊びとはなぜ人間にとってなくてはならないものなのか?」を考えてみるのもいいですね。遊びによって社会ルールが身につく、相手を思いやることができる。しかしその遊びがゲームだとどうなのか? それを考えてまとめるのも一つの手ですよ。
★有紀ちゃんはたくさんのお友だちと遊ぶ楽しさを知っている、すてきな小学生なのでしょうね。
            
 

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