国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日3224 今日710 合計56270
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   効力感   ルフィ

 子供は、通常自らより難しい課題に挑戦していくものである。そういった効力感はすばらしいものであるが、残念なことに親がそれを阻害してしまうケースが少なくない。それが顕著に現れる例は、親が子供にお手本を押し付ける(お隣の○○君は・・・というもの)である。そのため、親は子に対し自分でお手本・・・目標を探させる、自ら効力感を持てるような子供を育てるべきだと思う。そのためには、次のような方法が挙げられる。
 まず、できた、ということをどんどんほめてやることが必要だ。親が子をほめるということは、なかなか大変なことらしいが、しかしその分子供はほめられると嬉しくなり、更なる向上心を持つようになる。私などは幼少時代に親から散々怒られて育ってきたのだが(笑)それでもこの言葉の森に出会い、先生がつたない文章をがんばってほめてくれるようになってからは、書くことが好きになった。同じように、親からいわれてやっていた頃は大嫌いだった書道だが、教室にかよい、そこの先生がほめてくれることによって、今では選択教科に選ぶほどになった。つまり私の親が、いろいろ手を尽くそうと思ってやっていたことはほとんど裏返しにでているのだろうか(笑)まぁそのような下積みの時代があったからほめられたときの喜びは感極まりなかったのかもしれないが、いずれにせよ親がやらせたいこと(先の例では作文、習字など)に子供が興味を持つまで辛抱し、そしてほめて育てていくのが一番の近道ではないかと思う。
 また、第二の方法としては、日本の減点主義、という考え方を改めることだ。これを説明するに当たり、儒教の祖とされる孔子の言葉を引用したいと思う。「子曰く、『速やかならんことを欲することなく、小利を見る事なかれ。速やかならんことを欲すれば、則ち達せず。小利を見れば、則ち大事ならず。』と。」簡単に口語訳をすると、小さな利益に取らわれていると、大きな事業を遂行できませんよ、となる。これは、口語訳の利益を欠点、事業を人物、遂行を育成に変えると見事に日本の減点主義を批判する文章になる。私達は、歴史の偉人に習うべきではないか、と思う。
 確かに自分の限界を知らずに突っ走っていると、突然大きな壁が表れたときにブレーキが利かず危険ではある。しかし、今の日本はその危険に伴うリスクからあまりに逃げていないか。もっと子供たちに効力感を持たせてはいけないのだろうか。「成長は、危険を避けてするものではなく、それにぶつかり、乗り越えたり知ったりして遂げていくものである」皆が効力感を持ち、向上心にあふれている世間というものは、きっとその只中にいて気持ちがいいものなのだと思う。それはきっと第二次世界大戦後の日本であり、市民権を獲得するために奔走していた頃のイギリスであり、そして今この日本でも起こりうる環境なのだと、私は固く信じている。

   講評   kira

 ルフィくん、こんにちは。作文の実力派であるルフィくんの体験談が語られました。先輩からのアドバイスとして紹介しようかな。(笑)ほめられるというのは何よりもうれしいことだよね。私は今に至ってもほめられるのが大好きです。ときどき子どもにほめられて(おだてられている、とも言う)とってもいい気分になる母親です。
 「やる気」をもってという言葉は、どの学校の校訓にも出てきそうだね。やる気といっしょに「個性を伸ばす教育」というのもよく唱えられます。ですがどちらも上手くいってないのが現状でしょう。教育現場は矛盾を抱えています。校則や教科書で「みんなと同じにしなさい」と教えつつ「個性」を持てと言われても戸惑います。また、「がんばれ!」とおしりをたたきながら「でも人を押しのけてはいけないので順位はつけません」といわれると、なあんだと失望しますよね。
 ルフィくんの「自分の限界を知らずに突っ走っていると、突然大きな壁が表れたときにブレーキが利かず危険ではある。しかし、今の日本はその危険に伴うリスクからあまりに逃げていないか。」は
するどい指摘だと思います。ほめることで自信を持ち自分を鍛えることに楽しさを見出せる子どもを育てていけば、どんな競争の中でも自分らしさを開花させられるはずですね。
 どこかで流れをかえる必要がありそうです。

        

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)