創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   充実した日々を過ごすために・・・   怪盗ピエナ

確かに、人間には無邪気で『なんでもあり』の子供時代も必要だ。なぜなら、そこで自然や家族と一体になった満足感を味わうことができ、表現が豊かなのでおもしろい考えがうまれることがあるからだ。私が小さいころ、教育テレビの「おかあさんといっしょ」をよく見ていたとお母さんから聞いたことがある。そのころは、目を輝かせながら一生懸命テレビに向かっていたそうだ。しかし、一年ぐらい前テレビをつけたらたまたま「おかあさんといっしょ」がやっていた。懐かしいし久しぶりにちょっとみてみようかなと思い、それをみることにした。けれど、子供たちは無邪気でかわいかったが、昔のように画面にすいこまれるほど熱中してみることができなかった。
「お母さん、なんでこんなのがおもしろかったのかな?今はつまらないよ!」
と私がそう言うとお母さんは、
「そりゃあそうでしょ!子供向けの番組だもん!!のりちゃんも成長したってことだよ!」
と思わぬ返事が返ってきた。『ああそうかぁ』と納得しながらチャンネルを変えた。小さいころだったからこそ、テレビに食い入るようにみられたのだとわかった。
 しかし、人間には親や自然や友達から離れて、孤独に自分を見つめ、社会のルールを知って大人に近づく時代も必要だ。カルガモもそうである。雛のころは、警戒心あるため親を頼って後ろに並んでついていくだけである。けれど、自分の力である程度できるようになると、カルガモの子供は親を離れ自分の道を歩み始める。これが、カルガモにとっての大人になるための第一歩である。また、昔話〝桃太郎〟も最初はおばあさんやおじいさんにたよっていたが、大きくなって一人前になったら、きびだんごをもらって鬼退治にいった。これが、桃太郎の自立した証拠である。
 愛情を表面的に受ける時代も、自立をために影からの愛情を注がれる時代も、人間にはどちらも大切である。しかし、『脱皮できない蛇は滅びる』という言葉があるように、その時代を懸命に生きて、新しい自分を探していくことが一番大事である。それができるようになると、きっと人生を楽しく充実した日々を過ごせるだろう。

   講評   mako

 よくできました。ずいぶん慣れてきた感じがします。体験はもちろん、昔話や名文の引用もできましたね。
 ピエナさんは、カルガモのように自立したなあと思う瞬間はもうありましたか? カルガモや桃太郎みたいにある日突然パッと何もかも自立してしまうというのは、人間には少ないように思います。少しずつ少しずつ大きかった保護者の影響が減って行くような感じではないでしょうか。
 私もいい年をしていまだに困ったことがあるとつい頼りに思ってしまいます。特別に何かをしてもらいたいというのではなく、存在だけでありがたい感じです。あんなにうるさいと思っていた母の声が聞きたくなったりするのです。(若い頃には考えられなかったなあ^^;)
 一人で決断し一人で進んで行くのは、自由ですばらしいことだけど心細く迷うこともあります。そんな時には同じように自立して一生懸命生きている先輩たちの姿は励みになります。子どもにとっての保護者とはまた違う人間関係です。人とのつながりを大事にしながら自立を目指していけたらいいなあと思います。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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