低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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真の豊かさ えなも
日本は豊かな国で、日常生活を通して私達が金持ちであることを知らされている。若者たちはセリーヌもバーバリーも服装している。また、政治家の一夜のパーティーに何十億円もの政治資金が集まる。毎日の食事と残飯の山、すぐにいっぱいになる屑かご、粗大ごみ捨て場には家具や電化製品が物語っている。もともと経済が発展すればするほどゆとりのある福祉社会が実現されるはずだ。しかし日本は金持ちになればなるほど、逆である。効率を競う社会に制度は個人の行動と連鎖的に反応しあっているから、やがて生活も教育も福祉も経済価値を求める効率社会の歯車に巻き込まれる。私たちの暮らす日本の社会は豊かではあるが、それは経済的な側面に限られている。
その原因は、第一に日本の社会が欧米文化に追いつけ追い越せを目指していた為である。競争心をあおられるため、なかなか自分の時間を持てない。例えば、私の父は、朝早くに出勤して、夜遅くに帰宅する。仕事のために毎日を送っているようだ。ところで、メキシコの暮らし、広く中南米の人の生活を聞いたことがあるが、彼らは一日のうちほとんどの時間を休憩に費やすらしい。昼食の時間帯に開いているレストランはないという。彼らの感覚としては、昼には昼ごはんを食べるので店は閉めるというのが常識である。日本では昼食時だからこそたっぷり儲けようと必死になる。日本はこのような社会にも目を向けるべきだと思う。
第二の原因は、日本人の意識の中に横並びの意識があるからだ。経済的にも中流意識を持っている。それは経済的だけに限らず、価値観においてもやはりその意識があるようだ。ある程度豊かで、世間一般、人並みに持っていればいい。所有することに豊かさを感じる。だから、科学技術が進歩していくにつれて、どんどん便利なものを欲しがるようになる。
確かに、経済的に豊かさは、その他の豊かさの基本条件にある。しかし「豊かさとは満たされている状態ではなく、何かを追い求める状態にある」というように、私たちは、経済的な側面を見るのではなく、真の豊かさを求めていくべきだ。他の国のことを気にして、自国のことを見失ってしまっている。今、日本には何が足りないのか、どうすれば精神的に豊かに慣れるのかということを真剣に考えなければならない。
講評 kira
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