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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   柔らかい考え方   いうや

 何でもよく知っていて、どんな問題についてもとかく話をする人がいる。しかしよく聞くと、それは出回っている「情報」であり、知識があるわけではないから答えられない。また、今までの人生経験から生まれる考えである、「知恵」にはなっていない。「知恵」は学歴に無関係なのだ。世の中には、情報には疎いが豊かな人生の知恵を持った人と、情報に詳しく、知恵の全くない人がいる。人間として魅力があるのは前者だ。個人の存在を感じさせられる。そしてインパクトがあるのは「知恵」のことばだ。
 確かに「知恵」は大切だ。それは自分の頭で考えたことであり、一生の財産である。いざ、身の危険が訪れた時に助けてくれるのものだ。身の危険とは、金銭的なものかもしれないし人間関係についてかもしれない、あるいは精神的なものかもしれないし、命にかかわることかもしてない。とにかく多種多様なところで役に立つのだ。典型的な実例で、昔話の「姥捨て山」がある。昔、老人は山に捨てる決まりがある国があった。ある、歳より思いの若者は、祖母を隠して暮らしており、その国の解かなければならない難問を、その祖母がといたのである。そしてその国の悪い制度はなくなり、二人は幸せに暮らした。確かに歳よりは情報に弱く一見役に立たないようだ。しかし今までの経験による、貴重な知恵を持っている。その知恵は簡単には得ることができず、その人の創り上げてきた財産である。尊重しあい、大切にしていくべきだ。
 しかし、情報や知識は基になるので大切だ。数学や理科などの学習科目では、公式や解き方という情報がなければ、試行錯誤しても開かずの扉となってしまう。スポーツでもそうである。ルールを知らなければ、試合にならない。いくら独自で練習して上達しても、ルールに違反した行為をとってしまえば意味がない。ルールを熟知した上での練習があり、そこからステップアップしていくのだ。僕も、野球のルールを知らなかったなら、このように楽しんではできないし、実力も発揮することはできなかっただろう。「情報」、「知識」という絶対的な土台があるからこそ「知恵」という頂きのような存在のものが見えてくるのだ。
 確かに「情報」、「知識」、「知恵」というものは必要である。しかし一番大切なのは、「読書とは自分の頭で考えることではなく、他人の頭で考えることである」ということばもあるように、3つを別々で考えるのではなく、それぞれを応用して、巧に使いこなす、柔軟性を持つことだ。そのためには、頭をよくほぐしておいた方がいい。

   講評   huzi

 現代は情報がたくさん出回っている時代ですね。この長文を読みながら私も、自分のありかたが情報>知識>知恵になっていると自省しました。將くんはどうだったかな?
  【意見1】を書く中に、【昔話の実例】を上手にあてはめられたね。「姥捨て山」の話はあらためて読むと今回のテーマ、「知恵」について深い洞察を示していて、おもしろいですね。いくら情報が多くても、それだけでは人間は生きていくことができない。経験から生まれた知恵をさずけられる人物の存在をもっと大切にしなければならないのです。
  【意見2】は、スポーツの話題で引っ張ることができましたね。スポーツには厳然とした型があって、これは情報や知識といえます。それが長い練習と熟練によって、知恵として熟成されていくのですね。「知恵という頂き」の表現はうまい。
  【総合化】は、今回はやや折衷案になったね。情報・知識・知恵の三つを使いこなす柔軟性。この書きかたはどんなテーマであっても全てに通じてしまう結論付けになりやすい点に注意。ただ、そこを十分わかった上で、「頭をよくほぐしておく」とプラスαをつけくわえられたのはいいですね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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