創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   涙の数だげ強くなろう。   うちら

 効力感は、ただ自分の努力によって好ましい変化をひきおこすことができた、というだけでは伸びていくものではない。子供は自分の力で、周囲の大人や兄弟のお手本を参考にしながら、新しい課題に挑戦し効力感を獲得していく。親はできるだけ子どもの探索や発見を奨励し、子どもなりの知識の体系や価値観が形成され、さらにそれが自覚化されていくのを期待するようにすべきだ。私は、子供の頃から効力感を持たせる育て方をするべきだ、と思う。
 そのための第一の方法は、出来たことをどんどんほめることである。人は、誰でもほめられると嬉しいものだ。ほめられたいと思わない人なんていないだろう。私の家では、6月から子犬を飼い始めた。もうすぐ7ヶ月になるフレンチブルドックの男の子。名前は「太郎」だ。それはそれはやんちゃ坊主で、家族みんなボロボロである。かまってくれないとすぐに噛むので、父なんて毎日血だらけだ。そんな太郎のしつけに家族みんなで必死になっている。初めは、ひたすら怒っていたのだが、余計興奮するだけで、何の効果もなかった。しかし、路線を変更して、噛まなかったときにほめるようにすると、太郎はちょっとずついい子になってきた。やはり怒られるより、ほめられたいのだ。人間も同じで、いい所をほめられる方が何倍もやる気が出ると思う。
 第二の方法は、今の日本の序列化社会を改めることだ。この社会の中には、敗者復活戦というものが存在しない。一度失敗したら、もうおしまいだから、どうしても保守的になってしまう。親も子供に幸せな人生を歩んで欲しいからこそ、ついつい過保護になってしまう。保守的になったら、それ以上はもう伸びないのだということを忘れてはいけない。福沢諭吉は、オランダ語だけではなく英語も学んだ。オランダ語を学んだときの苦労を思い、多くの者が英語を諦めた中で、挑戦し、ものにした。幼少の頃からわんぱくで、新しいものに挑戦しては失敗し、克服してきた彼は、失敗を恐れなかったのだ。常に向上心を持てる、そんな理想的な大人になるためには、彼のように、子供の頃に失敗した経験を持つことが必要だ、と思う。そのためには、社会が変わらなくてはならない。
 確かに、自分の限度を知ることは大切だ。何でもむやみやたらと挑戦すればいいわけではない。しかし、「成長するということは、自分の殻にこもることではなく、他との関わりを持てるようになることである。」日本の社会はもっと効力感を持たせる教育をするべきだ、と思う。だって、「涙の数だけ強くなれる!」から。

   講評   miri

<第1段落>要約がうまくできているので、続く段落が流れるように一本の線になっています。つまりたいへんまとまりのある作品が構成されました。
<第2段落>太郎くん! かわいいでしょうね。(お父さん、お大事に)たいへんな好例です。ほめることの効果ってすごいですね。段落内の構成もうまいです。
<第3段落>ここですばらしいのは、諭吉の幼少時代のことにも目をむけたところですね。たいへん納得のいく説明です。
<第4段落>まとめも(特に最後! )秀逸。今回も拍手!

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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