国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   心のこもった品物   つっちー

 西洋では機械の働きがあまりにさかんで、手仕事の方はおとろえてしまった。興味深いことには、ほうぼうでめぐり合った手仕事により品物は、それがどんなに美しい場合でも、一つとして作った人の名をしるしたものはない。職人の作ったものは平凡であり、美術家の作るものは非凡であると思われる。<<要約>>
 僕は、前にお湯のみを粘土で作ったことがある。それは、おじいちゃんとおばあちゃんといっしょに旅行に行った時のことだ。ある工場に入ったらお湯のみを作らせてもらった。最初、粘土がお皿のような台にのっかっていた。<<たとえ>>それをじょじょにたてに長くしたり底を作ったりしていく。その台はろくろで、回るので形はうまく作れた。完成したら糸で、お湯のみの部分を切り取り、焼いてもらって家まで送ってもらった。今もそのお湯のみでお茶を飲むことがある。裏には「七才 としあき」と書いてある。作ったとき裏に何を書くかときかれた。裏を見たら、七才の時に作ったことが分かる。ぼくはそのお湯のみを気に入っている。
 食べ物では手作りと売っているのは味がちがう。アメリカでは大きなちがいがある。アメリカのスーパーで売っているケーキはとてもまずい。家で作るとスーパーのケーキよりもおいしくできる。日本の店で売っているケーキはおいしいけれど家で作っているケーキの方がよりおいしく感じられる。手作りの方が価値はあるだろう。
 物を作るのなら手作りの方がいいと思う。焼き物も食べ物も。それは作っている間、知らないうちに心をこめて作っているからである。自分たちも心をこめて作っているなと感じられるからである。

   講評   kira

 つっちーくん、こんにちは。手仕事という言葉が出てきました。近代化や機械化が進んで、ものづくりは工場での大量生産が効率がよいとされ、よい品物をたくさん供給するために、手作りの生産が減少していきました。美術品なら名前が残って大事にされるというのは皮肉な話ですね。どちらも同等なものづくりなのに。
 お湯のみをつくった体験を書きました。「七才」という文字とお湯のみの手ざわりでおじいちゃんおばあちゃんとの旅行の思い出もよみがえりますね。先生も陶芸では不器用さを披露してしまい、焼き物の先生を困らせてしまいました。先生が住んでいる町の近くに、伝統的な蛇の目傘を作る名人が住んでいます。先日見学してお話を聞いたのですが、かさの骨の一本一本、そこに貼り付ける和紙もすべて手作り。いちばん驚いたのは、傘をさすときの留めが二箇所あったことです。それは風や雨の強さに応じて、大きくひらいたり小さく角度をつけて開いたりするための工夫なのだそうです。今の傘にはそんな仕組みはありません。昔の人の知恵はすばらしいなあと感動しました。
 もうひとつの手作りの良さは、売り物の既成の味と、家庭の味に見つけたのね。そうですね。よく「おふくろの味」といいます。同じ煮物などでも、その家によって微妙に違います。親から子へ、またその子へ、伝えられる味はいいですね。
 結論は「知らないうちに心をこめて」いることになりましたね。物と心はまったく正反対にあるものに思えますが、人を間にはさんで実は一体になるものかもしれませんね。
 (今回のコメントは意識的に漢字の熟語をたくさん使うように書いてみました。「重量語彙」を多くしていくためのヒントになればと考えたからです。ちょっと硬い文章になったかもしれません。)
       

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