国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   他人への思いやり   ともっち

 人は他人との関係の結び方をまずは家庭と学校という二つの場所で学ぶ。養育・教育というのは、共同生活のルールを考えることである。が、本当に重要なのは、ルールそのものではなくて、むしろルールが成り立つための前提が、何であるかを理解させることであろう。社会において規則が成り立つのは、他人への根源的な信頼が成立している時である。身に想像力を備えさせることで、他人を思いやる気持ちを、つまり共存の条件となるものを、育んできたのである。私も他人への思いやりの気持ちを大切にしながら生きたいと思う。
 そのための第一の方法は相手の気持ちを理解することである。私も人にしてもらったことで、もう少し相手のことも考えてほしいと思ったことがある。それは数学の時間のことだった。その時はテスト前で、数学の範囲は終わっていたので数学の時間は自習となり、みんな問題を解いたり、質問をしたりしてテスト勉強をしていた。私も初めは問題を解いていたが、分からない問題があったので、先生に質問しに行った。すると先生はその問題の基礎から説明し始めた。私は「基礎は分かっているから、早くこの問題の解き方を教えて!」と思った。先生は分かりやすいようにと思って基礎から教えてくれたのだが、テスト前で時間のない私は、そんなことより早くこの問題を理解して次の問題を解きたかったのだ。このように親切だと思ってやったことが、相手には大きなお世話だったということがある。
 第二の方法は他人とコミュ二ケーションをとる機会を増やすことだ。前に読んだ長文に「私たち盲人は眼が見えない代償として、心の眼が与えられています。心の眼は耳・身体・足・鼻・その他の諸々の器官を「見る」ために動員するのです。それに、これら全てを隔合して、「遠く」を見るためには周りのものに対する「優しさ」が加えられなければなりません。」という文がある。この文では盲人である人も「心の眼」を通してコミュニケーションをとろうとしていると述べている。盲人は心の眼を使ってコミュニケーションをとろうとしているのだ。私たちは目が見えているのに、盲人よりコミュニケーションがとれないというのはもったいないと思う。私たちも心の眼を使えば、さらにコミュニケーションをとる機会が増えると思う。(長文実例)
 確かに他人を思いやるのと同じように、自分も大切にしなければならない。しかし、「良い友人を得たければ、まず自分が良い友人でなければならない。」という言葉もあるように、私は他人への思いやりの心を育てるということを大切にしながら生きたいと思う。

   講評   huzi

 今回もよい仕上がりになりました。新しい項目での練習を始めてまだ一ヶ月ですが、すっかり自分のものにすることができたね。
  要約の分量はこれぐらいでちょうどいい。自分の主張や体験が中心の意欲的な内容になっています。
  【生き方の主題】は、他人への思いやりを大切にしながら生きたいと、テーマを思いやりにおいたね。「人を思いやりなさい」とはよく言われる言葉ですが、具体的にどうすればいいのか、考えてみると意外と難しいものです。
  【方法】の一つ目に書いた体験実例はユニークだなあ。思いやりの行き違いの場面をうまく取り上げています。先生は最初に、どの程度まで理解が進んでいるか確かめておく必要があったのではないでしょうか。相手のことをよく知ろうとするのは思いやりの第一歩ですね。
  【長文実例】も◎。目が見えないことでコミュニケーションができないのではなく、全身を研ぎ澄ませて相手と関わろうとするのですね。目の見える私たちは表面的なことにとらわれすぎているのでしょう。
 結びの流れはお見事。過不足なく、しかも印象的にしめくくることができました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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