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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ポケットの中の日本   ミニまろ

 現代の人間社会は、大変便利なものになっている。私たちの日常はケータイ電話、エアコン、電気ストーブ、電子レンジ、洗濯機……といった大変便利な機械に囲まれている。私たちはまるで、“ドラえもん”の「四次元ポケット」の中にいるようだ。現代人はこの便利なものたちに頼り、今を生きている。しかし私は、このような便利なものに頼りすぎることは、あまり良くないことだと思う。
 第一の理由は、便利なものに頼っても、必ずしも良い結果に終わるとは限らないからだ。例えばこんなことが言える。今年の秋、いくつもの台風が日本列島を襲い、多くの死者や行方不明者を出した。これは、少しおかしいことではなかろうか。そもそも台風というものは、夏に来るはずなのだ。だというのに、今年に限ってこんなに遅い時期に来るとは、不意打ちである。今年の台風は卑怯だ! しかし、その理由を考えてみると、地球の温暖化が原因だと言われている。そして、地球温暖化の原因はと言うと、自動車や工場から排出される二酸化炭素や、森林の破壊などである。つまり、台風を狂わせた原因は我々現代人が作っていたということになるのだ。便利なものに頼り過ぎたツケが回ってきたに違いない。まったく、地球に暮らす生き物として恥ずかしいことである。
 第二の理由は、便利なものに頼り過ぎないほうが“自分だけのモノ”が生み出せるからだ。例えば、正月に出す年賀状は、皆どのように作っているのだろうか。首都圏の20代〜60代の男女400人から取ったデータを見てみよう。手書きで作った年賀状が18パーセントなのに対し、パソコンやメールを用いたものが半分以上を占めている。確かにパソコンで作った年賀状は、手書きのものよりキレイに仕上がるかもしれないが、どこかオリジナリティーに欠ける。メールも、新年の幕開けの挨拶だというのに、心がこもっていない気がしてしまう。けれども手製の年賀状は、手間隙かけて一生懸命心をこめて作ったことが、手汗の染み込んだはがきから読み取ることができる。多少手間はかかっても、もらった相手はそのはがきにこめられた気持ちを感じ取って、とても喜ぶだろう。
 確かに便利なものは積極的に利用していく方が、あらゆる仕事を効率よく片付けることができる。しかし、「カメラマンは、レンズのほこりを払うまえに目のほこりを払わねばならない」という名言のとおり、機械よりもそれを使う人間の心や姿勢が大切なのだ。いつまでもポケットの中に閉じこもっていてはいけないのだ。それではいずれ皆怠け者の“のび太”になってしまう。それでいいのか、現代の人間たち! 目先の便利さにだけとらわれて、地球の未来を台無しにしてしまうことのないよう、人間は自分の頭と手を最大限に使うべきだと私は思う。

   講評   nara


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