国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   効力感   こめ

 効力感は、ただ自分の努力によって好ましい変化をひきおこすことができた、というだけでは伸びていくものではない。子どもの生活のなかには効力感を伸ばすのにかっこうの題材がたえずころがっている。子どもはさまざまな熟達のお手本に出会い、そのなかから適切と考えられる課題を、みずから選びとっていくのである。お手本が大切だからといって、親がお手本を押しつけることは避けたほうがよい。親が注意すべきことといえば、何よりもまず賞罰によって子どもの行動をコントロールしすぎないということであろう。
 私は、子供が自らお手本を見つけて効力感を伸ばす育て方をするべきだと思う。そのためには、どうすればよいか。
 第一の方法としては、長文にもあるように親が賞罰によってコントロールしすぎないことだ。賞罰が全くない育て方は子供が成長してもわがままになったりするため良くないが、何事に対しても賞罰を与えるような育て方もそれと同じくらい良くない。なぜなら、何をするのにも賞罰を与えないとできないような人間に育ってしまうからだ。現に、何かをやらせる際に褒美をくれないとやらないと言う人がいる。江戸時代のキリシタン取締りのように他人まで賞罰でコントロールしようとすることもある。賞罰を与えることについては、良い点と悪い点がある。だから、多少ならかまわないが、賞罰を使いすぎると逆効果なのである。
 第二の方法としては、お手本を無理に押しつけないことだ。親が「○○を見習え」とかそういったことを言うことが、お手本を押しつけていることになる。お手本を押し付けられると、反抗する場合もあるがたいていの場合は従ってしまうだろう。そうなると、個性が失われ、ユニークさがない人間に育ってしまう。お手本というものはあくまで子ども自身が選ぶものであって、それに親が口出しするべきものではない。自分で選んだのではないお手本は、子供を成長させるのではなく、衰退させていくのだ。
 確かに、賞罰を与えないと言う事を聞かなかったりすることもあるし、なんでもお手本にして良いわけではない。しかし、賞罰の与えすぎやお手本の押し付けなどをすると、子供が良い方向に成長しないと思われる。効力感は、ただ自分の努力によって好ましい変化をひきおこすことができた、というだけでは伸びていくものではない。自分で見つけたお手本が必要だ。だから、子供が自らお手本を見つけて効力感を伸ばす育て方をするべきだと思う。

   講評   kamono

効力感という、辞書にないような言葉をどう理解するか、ですね。やる気や自信を持たせるには、というテーマで考えることにします。<多少ならかまわないが、賞罰を使いすぎると逆効果なのである>。たしかに、そうですね。<お手本を押し付けられると、たいていの場合は従ってしまう。そうなると、個性が失われ、ユニークさのない人間に育ってしまう。お手本というものはあくまで子ども自身が選ぶものであって、それに親が口出しするべきではない>。ここも、たしかに、そうですね。しかし、かなり理想的に行った場合、という考え方といっていいでしょうね。どこまで、どの程度、親がかかわるか、ということの兼ね合いがむつかしいところですね。<子供が自らお手本を見つけて効力感を伸ばす>という、ここも理想的な子育て像が目に浮かびます。現実は、なかなか、こうは行かないところが、悩みなのでしょうね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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